石川、富山及び福井の北陸3県知事による懇談会が21日、金沢市の金沢港クルーズターミナルで初めて開かれ、1年8カ月後に迫った北陸新幹線敦賀開業を見据え、3県が連携して情報発信を強化することや、敦賀以西の2023年度当初の着工に向け、政府・与党への要請活動なども足並みを揃え、実施していくことを確認した。
冒頭、開催県の馳浩石川県知事が「富山、福井とお互いに連携しながら物事を進めていかねばならず、珠州の地震の際にも改めて、隣県として常に協力しあう姿勢が必要と感じた。この知事懇談会ではお互いの状況を確認し、提案もしながら、有意義な時間にしたい」とあいさつ。新田八朗富山県知事は「北陸の十字路構想を政策に掲げ、近隣県等と連携を強化して新しい経済圏、文化圏を作り出していこうと標榜しているが、3県が密接に連携して課題を解決するだけでなく、未来志向の取り組みも大事だ」、杉本達治福井県知事は「3県知事はこの数年間で一新され、三者三様だが、いろんな意味で3県が力を合わせると、とても大きな力が発揮できる」と述べた。
懇談の中で、馳知事は風光明媚な海岸線など、北陸の自然を活かした3県を繋ぐサイクリングルートを設定することを提案し、新田、杉本両知事から賛同を得たほか、杉本知事が北陸新幹線敦賀以西の23年度当初の着工には今夏の概算要求、年末の政府予算案決定が極めて重要な局面とした上で、「3県知事が一つになることが大きな原動力になる」とし、馳、新田知事も力を合わせて各種活動に取り組む意向を示した。