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建通新聞社(静岡)
2022/07/22

【静岡】週休2日工事の設定率 市町の進捗に遅れ

 中部地方整備局、静岡県、県内市町などでつくる「中部ブロック発注者協議会静岡県部会」が7月20日に開いた会合で、「新たな全国統一指標」の目標値に対する2021年度実績が報告された。全国統一指標のうち、週休2日対象工事の設定率(全発注工事に対する週休2日工事発注件数の割合)の21年度実績は41%となり、県部会の24年度末の目標である100%から見ると、進捗の遅れが目立った。設定率がゼロの市町も15市町あった。
 全国統一指標は、品確法の運用指針が求めている発注関係事務の改善を地方自治体に浸透させるため、国土交通省が16年度に定めたもの。
 19年の品確法改正後、20年度に見直した新指標では、▽地域平準化率(工事)▽週休2日工事の実施状況(工事)▽低入札価格調査基準または最低制限価格の設定状況(工事・業務)―とし、各都道府県別に目標値を設定している。
 県内の自治体が参加する静岡県部会では、これらの指標ごとに24年度の目標値や24年度までのロードマップも定めている。週休2日工事については、21年度に53%、22年度に60%、23年度に74%、24年度に94%と段階的に設定率を高める。24年4月に時間外労働の上限規制が適用されることを見据え、24年度中に設定率を100%とすることを目指すとしている。
 ただ、20日の会合に示された21年度実績によると、県・市町の設定率は41%(工事件数に応じた県・市町の加重平均)となり、前年度からは9ポイント上昇したものの、21年度目標の53%を12ポイント下回る結果となった。県と静岡市は週休2日工事の適用が難しい災害復旧などを除き、すでに100%を週休2日工事として発注しているものの、15市町で週休2日工事を発注した実績が1件もなかった。
 工期設定のための基準・要領を設け、受注者が週休2日を確保するために適正な工期を設定した工事の実施率も49%となり、21年度目標の86%を大幅に下回った。
 新全国統一指標のこの他の指標の21年度実績は、地域平準化率(工事66%)、調査基準価格・最低制限価格の設定率(工事94%、業務85%)ともに目標通りに改善が進んでいる。