近江八幡市は、移転新築整備が決定している市立安土小学校(安土町常楽寺456)について、23年度末もしくは24年度早々にプロポーザル方式で実施設計業務を発注する考えで調査・研究を進めている。
今後、農地転用・造成・開発と必要手続きを計画的に推進していくことから、実施設計業務は23年度末もしくは24年度早々となる模様。その後、適時に予算措置を図り、速やかに工事発注へと進める考えだ。
新小学校は、現小学校から約400b東の現況農地に建設する。敷地面積は約2万8000平方bで、校舎面積はRC造3階建、延約6200平方b、屋内運動場はS造平屋建、約1100平方b、グラウンド面積は約1万平方b程度を想定している。概算事業費は約37億円を試算しているが、昨今の資材高騰傾向から推測すると、発注時には概算費よりも多くの予算確保が必要と認識している。
同小学校移転整備決定までの経緯を見ると、過年度に地域住民を含む関係者らで構成する「安土小学校整備候補地選定委員会」を中心に、▽現地建替案▽移転新築案―の2案を協議した結果、現小学校から約400b東にある安土町常楽寺地先の県道安土西生来線沿いにある現況農地を建設地とする移転新築案に決定。しかし、移転地が浸水想定区域で地盤の安全性等を不安視する声や、既存小学校の跡地利用をめぐり地元からの賛同を一部得られなかったことから、市民・地元住民の更なる理解を得てから事業着手することが必要と再考することとなった。時間を重ね更なる検討を実施した結果、総合的な観点から当初決定案通り移転新築整備で事業を推進すると結論づけた。
上述した浸水想定区域で地盤の安全性等が不安視されていることの解決策としては、盛土を十分に施し対応することや地盤対策として杭を適所に配置することなどで現段階では対応する見通し。
なお、整備候補地選定調査は国際航業且賀営業所(大津市)が担当。
提供:滋賀産業新聞