日本工業経済新聞社(群馬)
2022/07/13
【群馬】伊勢崎市が新保健センターを23年度に発注
伊勢崎市は(仮称)伊勢崎市新保健センター・子育て世代包括支援センターの基本・実施設計業務を進めている。工事は2023年度に発注する方針で、宮本忠長建築設計事務所(長野県長野市)が実施設計を作業しているところ。24年度までの2カ年で施工に当たる。施設規模や発注実績を考慮すると、建築・電気・機械の3分離で、JV編成も視野に入る。議会案件となりそうで、年度早々の公告が見込まれる。
新たな保健センターは、大手町地内の伊勢崎福島病院跡地へ整備する。既存の健康管理センター(連取町1155)、あずま保健センター(東町2670−4)、境保健センター(境647)、赤堀保健福祉センター(西久保町2−123−1)を統合した施設となる。当初の計画では、赤堀保健福祉センターを統合の対象外としていたが、各施設の点在配置を解消するなどの視点から方針を変更。市内全ての保健センター業務を集約することになった。また、子育て世代包括支援センターを拡充再設置し、育児のサポートサービスを提供を図る。
基本・実施設計および工事監理業務の公募型プロポーザルを21年度に実施。優先交渉権者を宮本忠長建築設計事務所とし、設計作業を進めている。22年度は実施設計に取り組んでいるところ。
施設はRC造3階建て、延べ床面積3900u程度を想定。1〜2階を保健センターや事務機能を配置。セキュリティー性の高い3階部分には子育て支援センターを整備する。市街地とのつながりを意識し、1階部分は通り抜けができるようにする。また、吹き抜け構造を採用することで、開放感を演出する。
このほか、太陽光発電や地中熱冷暖房システム、ハイブリット照明の外灯など、地球環境に配慮した設備を導入する予定。省エネを意識して、断熱性能の高いLow−Eガラスや天井隠蔽型空調、全熱交換機などが計画される。
木材使用の観点から、ユーティリティユニットを導入。内装材には伊勢崎に古くから自生するマツなどを使用する方針。カウンター天板や机天板、椅子座面、遊具など積極的に木材の使用を検討する。
資材高騰や半導体不足などの懸念事項はあるものの、23年度の着工を目指して調整を行っている。工事の発注方法はこれからの検討事項となっている。施設規模を考慮すると、建築・電気・機械の3分離発注は濃厚、条件付き一般競争入札で公告する見通し。建築工事は議会案件になると考えられる。また、工事監理業務の期間が23年9月下旬からとなっていることから、年度早々の公告、6月議会への上程が見込まれる。