東かがわ市は、温浴施設「ベッセルおおち」の再整備に向けたサウンディング(対話型市場調査)の結果をまとめた。現況施設の売却や貸し付けなどさまざまな意見があったものの、参加意向を持つ事業者がいることが分かった。市はこの結果を基に現施設の売却、貸し付けを優先的に検討し、再整備する事業者をプロポーザル方式で選定するための公募条件等の資料作成に着手する。既存施設の指定管理期間は2023年3月末に終了するため、同時期までに事業者選定などを完了させる。
現況施設に関しては、施設の営業への関心度はロケーションとしてのポテンシャルが高く「売却」による参画可能性がある▽温浴施設は主体にならなくても必要▽建て替えて施設価値を高めるのが良い▽コスト面から温浴営業はない方がよい▽収益性やコスト面から既存施設は解体し建替えが望ましい―などの意見があった。
売却や貸し付けに関しては、景観からも場所のポテンシャルがあるが建物は解体されてからの売却が望ましい▽購入者が解体する場合のリスク回避は参入前に解決してほしい▽売却・貸し付け価格について、後年の解体費負担が購入価格と相殺できるのであれば購入希望者は多いのではないか▽貸し付けの事業期間は投資回収のため長期が望ましい▽建物だけでなく土地も含めての売却希望が多数―などの声が上がった。
施設整備・運営方針に関しては、瀬戸内というロケーションを生かし客単価を上げる現状と違った魅力創出が必要▽既存施設は建て替えが望ましい▽事業者の自由度がある運営を考えており、運営は共同企業体で行う―などの意見の他、利用者増加に向けた新しい魅力創出案が寄せられた。
対象施設の規模は、本館が鉄骨造地下1階地上4階建て、岬のロッジ村が木造2階建て、屋内運動広場が鉄骨造平屋で、延べ床面積は9528平方b。1997年に完成した。所在地は馬篠1200。
提供:建通新聞社