南房総市は、旧南三原小学校の跡地など約2・2haにおける公園の整備工事を2023年度から2か年程度で進める想定だ。周辺の土地利用も踏まえ、地域のにぎわいやいこいの場として、明るく開放的な公園とする計画。遊びや健康づくりを通して幅広い年齢層が楽しめるよう配慮するとともに、防災機能の充実を図る。エリアゾーニングとして、北側の「眺めの原」、中央部の「集いの原」、南側の「憩いの原」を検討している。
「眺めの原」は和田保育所跡地などで、周辺を俯瞰できる地形特性を生かし、幼児や小学生が遊べる空間とする。
「集いの原」は、南三原小学校・南三原幼稚園跡地や和田コミュニティ運動広場などを含めてコミュニティ形成の場と位置付け、小中高生と成人を対象に、スポーツや健康づくりなどの多目的利用を主体とする。
「憩いの原」は、二級河川温石川を挟んで南側の旧ふれあいの里や和田地域福祉センターやすらぎを包括し、成人、高齢者向けの静かで落ち着いた空間とする。また、旧ふれあいの里部分については、低年齢層から高齢者までが一緒に過ごすことができる「健康広場・ふれあいの森」として再整備する計画。健康広場は健康遊具周回コースを設ける。また、ふれあいの森では、既存の樹林地を活用し、林内散策と休憩が楽しめるようにする。
学校再編事業により、南三原小学校・和田小学校・南小学校が統合され、19年4月1日に「嶺南小学校」が開校。また、学校再編と合わせて南三原幼稚園・南幼稚園・和田幼稚園、和田保育所・丸山保育所が統合され、幼保一体施設「嶺南子ども園」となった。
そこで、和田町下三原360ほかの南三原小学校、南三原幼稚園、和田保育所の跡地約1・57haを活用するとともに、旧ふれあいの里約0・6haを含め、公園を整備することとなった。計画地は都市計画区域外に位置。
南三原小学校などの解体については、19年度に千町村建築研究所が設計をまとめ、21年度にはハマダが施工。
また、公園の基本設計は20年度に和合建設コンサルタントが担当した。実施設計については、同社が23年3月24日までの納期で担当している。
21年度には、公園整備に関する意見照会を行うため、和田地区全約1700戸に案内を配布。寄せられた意見等も踏まえ、年度内に実施設計を固める。
また、第二種特定工作物の建設に該当することから、県と協議を行っている。関連して、6日に詳細測量業務委託の指名競争入札手続きを開始した。13日と14日の入札書受付期間などを経て、15日に開札する。委託期間は9月30日まで。委託料は6月補正予算に113万3000円を計上した。縦横断測量を実施し、県との協議に必要な資料を作成する。
6月補正予算では、旧南三原小学校等跡地公園整備工事開発許可申請業務委託料880万円も措置した。