竜王町は、町内にある既存建築物の耐震性能の確保及び町民の生命・財産を守ることを目的に16年度(平成28年度)に策定した「建築物耐震改修促進計画」を今年度改定する。
去る6月17日に計画改定業務担当業者を、パスコ滋賀支店(大津市)に選定。来年2月までに業務を完了させ、年度内に改定内容を公表する方針だ。
対象は、▽戸建住宅▽共同住宅▽賃貸住宅・事務所・病院等多数の者が利用する建築物▽危険物処理場・貯蔵場▽社会福祉施設・公民館・集会場等、町所有建築物―など。
町の推定住宅数は約5700戸で、約82%が木造住宅となっている。戸建住宅と共同住宅等の構造・建築年から住宅の耐震化率を計算すると住宅耐震化率は約60%(16年度竜王町データ参照)。平成28年に策定された県既存建築物耐震改修促進計画では、県全体の耐震化率は80%を超えていることと比べると、町の耐震化率が低い水準にあることが明確である。
このことから、▽古い木造住宅密集地域▽町役場周辺▽軟弱な地盤地域・断層に近い地域―を重点的に耐震化すべき区域とし、▽病院・避難所▽危険物貯蔵施設▽緊急輸送道路沿道の建築物―を重点的に耐震化すべき建築物に位置付け整備を行う方針。今回委託した計画改定業務の中で優先度を明確化し、更なる効率化を図る考えだ。
関連して、地震時の建築物安全対策として、▽ブロック堀等の安全対策▽天井落下防止対策▽建築設備転倒防止・破損防止対策―等も計画的に推進していく。適時に予算を確保し、効果的な施策となるようソフト・ハード両面で取り組んでいく考えだ。
提供:滋賀産業新聞