国直轄事業で施工した「金沢南地区無量寺ふ頭における既存岸壁耐震改良事業」と、石川県が施工した「金沢港機能強化整備事業」との連携事業が、一般社団法人全日本建設技術協会の「2021(令和3)年度全建賞」において、港湾部門の受賞事業に選ばれた。
受賞案件名は『金沢南地区無量寺ふ頭における既存岸壁耐震改良事業と金沢港機能強化整備事業との連携』で、実施機関は国土交通省北陸地方整備局金沢港湾・空港整備事務所、同局新潟港湾空港技術調査事務所、県土木部営繕課、県金沢港湾事務所だった。
受賞事業の概要については、国直轄事業による無量寺ふ頭における既存岸壁の耐震改良、およびクルーズ船接岸機能を併せ持つ岸壁の再整備と、県事業による南地区におけるCIQ機能を備えた金沢港クルーズターミナルなどの整備、および各ふ頭に点在していた上屋の移転・集約による物流の効率化を一体的に行い、ふ頭の機能強化や新たな賑わいの創出を図った。
評価に関しては「耐震強化岸壁の整備は通常設計後に行う施行方法の検討を、設計と同時並行で行うことで合理的な構造断面及び施工手順とし、整備期間の大幅な短縮を図った点や、港におけるイベントで成果が明確に現れている」とされた。
なお、今回は全国の建設技術協会から278事業の推薦があり、石田東生筑波大学名誉教授を委員長とする審査委員会で選考した結果、計89事業が全建賞に選ばれた。表彰式は6月28日、東京都内のアルカディア市ヶ谷で執り行われた。