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日刊建設工業新聞
2022/07/06

【鳥取】地下水の影響、極めて低い/淀江産廃処理施設計画地/調査会が知事に最終報告

淀江産業廃棄物処理施設計画地(米子市淀江町小波)周辺で進められていた地下水調査の最終結果がまとまり3日、県庁で調査会会長の嶋田純熊本大学名誉教授が平井伸治知事に報告した。住民がもっとも懸念していた福井水源地や湧き水場「三輪山の清水」に、地下水が影響を及ぼす可能性は極めて低いと結論付けた。
 2020年2月から2年半に及んだ調査は、地質や地下水の分布状況を確認し、地下水の流れをシミュレーション。解析の結果、計画地から北東にある福井水源地に向かう流線は見られなかった。
 また、計画地北西にある三輪山の清水でも、地下水の流線は向かっておらず、さらに湧き水場付近の地下水位が高く、計画地からの地下水は到達しないことが判明した。
 嶋田会長はこれまで実施してきた調査の経緯を平井知事に説明。「精緻なモデルを作ることによって、今まで見えなかった地下水の流れを細かく見ることができた。科学的に信頼性がおけるデータの積み重ねで得られた結果」と自信を示した。
 平井知事は「専門的な技術を駆使し、信頼度の高いデータを得られたことに感謝したい」と述べた。
 今後は事業主体の県環境管理事業センター(岡本康宏理事長)が、県に対し施設の許可申請手続きに入る。平井知事は「(調査結果を)センターがどう判断されるか受け止めていきたい」とした上で、「粛々と審査する県の立場がある。安全担保、環境への影響はどうなのか、行政的に従来通り慎重な立場で最終判断に臨んでいく」と話した。

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