建通新聞社
2022/07/05
【大阪】夢洲で国際医療環境整備へ
大阪府と大阪市は7月1日、第1回夢洲における国際医療の在り方研究会議を開いた。万博終了後の夢洲で、万博レガシーを生かし、外国人患者が安心・安全に診療を受けられるための国際医療の環境整備として、医療機関設置の可能性を含めた基本的な考え方などを議論した。
夢洲で医療機関を設置する場合の方針案の論点として▽国際医療貢献の拠点▽外国人患者向けの医療サービス▽府内大学病院などの先端医療機関へつなぐゲートウェイ機能▽自由診療―などについて議論。
会議の中では、「夢洲に先進的な病院をつくるのは難しい」「医療関係者が患者を最適な病院へ調整する機能が必要」といった意見があった。
大阪パビリオン総合プロデューサーの森下竜一氏が提出した「夢洲における国際医療の在り方(案)」によると、大阪パビリオンのレガシーとして、「大阪館」の設備を活用して民間医療機関を誘致する、「(仮称)REBORN国際クリニック」を設置することを提案。万博で展示する全自動細胞培養装置や最先端の医療機器を活用することで、採算性を高めることを検討。自由診療では、病床を19床以下とし、IRまたは施設内のホテルで滞在することなどを想定している。
8月に開く第2回で国際医療の環境整備について事務局の案を基に議論し、意見を取りまとめた後、大阪府市がスーパーシティ全体計画に反映する。さらに必要に応じて医療機関の設置を含め具体的に検討する。