日本工業経済新聞社(群馬)
2022/07/01
【群馬】県吾妻農村整備課の22年度主要事業
県吾妻農業事務所農村整備課(大嶋孝課長)の2022年度主要事業概要をまとめた。県営事業の事業費は4億2423万6000円。嬬恋村大笹地区に1億1088万4000円、同村仙之入地区へ1億円などの内訳。各地区ともに3件ずつの工事をおおむね上半期中に公告・指名通知する。大笹地区は橋梁補修2件、舗装補修1件を計画。仙之入地区は沈砂池兼調整池の整備や排水路工、農道整備が盛り込まれる。中之条町の美野原3期は、農業用水路の長寿命化に向けて、設計業務を委託する。
事務所全体の事業費は繰り越しや補正分を含み12億9676万1000円。県営事業は8地区で4億2423万6000円、6地区の県営調査計画等は1050万円となっている。
22年度の目玉となるのは事業費1億円以上を確保している嬬恋村の2地区。大笹地区が1億1088万4000円、仙之入地区は1億円を確保した。このほか、干俣地区、榛名西部2期、美野原2期、同3期で計1億5685万円を計上した。
大笹地区では2橋の補修工事と農道補修工事を計画している。対象の橋は大沢橋と三子沢橋。
大沢橋は浅間開拓線の種苗管理センター嬬恋農場(田代1017−1)付近に架設されている4径間ポストテンションPC単純T桁橋で橋長135m、幅員7m。
伸縮装置の更新とL135m、W6・5mの橋面舗装工事を実施する。同橋の設計は藤和航測(前橋市)が担当。補修工事は単年で完了する。
三子沢橋は大笹中原線のJA嬬恋村大笹支所(大笹2415−2)付近に架かる単純鋼H桁橋。規模は橋長7m、幅員6m。
耐荷重部分の補強を計画しており、現在は設計業務が進行中。補修補強箇所は、桁や床版などになりそう。工法など詳しい施工内容は設計で判断する。業務は藤和航測が8月18日の履行期限で進めている。
農道の舗装補修は国道144号とつまごいパノラマラインの間の区間、複数箇所の合計で延長約1500mを補修する。現地の基本幅員は約6m、工法はオーバーレイなどを用いる。
舗装補修を条件付き一般競争入札、2橋はいずれも指名競争入札で発注する。9月までに公告・指名通知する方針。工期は6カ月を見込む。
嬬恋村今井地先の仙之入地区は、沈砂池兼調整池1カ所の新設と、排水路工、農道整備の3工事を計画。いずれも指名競争入札で、上半期中の発注を目指している。
新設する池は台形となっており、面積約650u、深さ約3mの規模。底面にのみコンクリート打設を施す。
排水路工は延長470mを実施。池への接続部が布製型枠排水路で延長320m。規格は、下幅500o、上幅2300o、深さ600oの開渠となる。U字溝が全体で150m、メインで使用する規格は600o×600o。
農道整備は延長400m分を計画。未舗装となっている既設道を、幅員4〜5mの農道へ改良する。舗装は厚さ4pのアスファルト。
仙之入地区の設計は一括して黒岩測量設計事務所(前橋市)が担当した。
22年度に事業化した中之条町四万地先の美野原3期は農業用水路の長寿命化に取り組む。中之条町と協議しつつ事業を進める。初年度は地区全体の設計を、指名競争入札で上半期中に委託する。