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建設新聞社
2022/06/30

【東北・山形】本間利雄事務所JVを選定/米沢市南西中学校の基本・実施設計

 米沢市は、「米沢市立南西中学校(仮称)新設設計業務」の公募型プロポーザルを実施し、受託候補者として本間利雄設計事務所・昭和設計JVを選定した。評価点は292点(400点満点)で、近く正式契約する。次点候補者は、同267点の楠山設計&中村勝義建築事務所(山形市)JVだった。
 プロポーザルには、同JVを含む10者が参加し、今月15日に行われた第2次審査へ進んだのは5者。建築、行政、教育の専門家により構成された審査委員会(委員長=山形大学工学部建築・デザイン学科 三辻和弥教授)が、それぞれの専門の立場から厳正な審査を行った。
 本間利雄設計事務所JVの提案は、雁行型の平面計画で、中央部に大階段を含む大きな吹き抜け空間を持つコモンホールと、教室に取り囲まれた光庭が特徴となっている。雁行型の平面形状を活かし、普通教室および屋外運動場が見渡しやすい場所に位置する職員室、音に配慮して近隣住家に背を向ける方向に配置された音楽室など、きめ細かな建築計画が評価された。このほか、外観や内装に小間屋や蔵の漆喰壁、米沢焼などの「米沢らしさ」を取り入れるアイデア、屋内運動場の床にスポーツ用長尺弾性床材を取り入れる提案などが高評価を受けた。
 米沢市は少子化と生徒の通学状況に応じて市内中学校の再編を計画しており、市内7校の中学校を3校に統合し施設分離型の小中一貫教育を推進することとなった。林泉寺地内の第二中学校と舘山地内の第三中学校を統合し南西中学校(仮称)とする。
 今回の業務は、米沢市林泉寺2丁目地内にある現在の第二中学校の敷地3万3048・32平方bに、3階建て、延べ約8350平方b規模の校舎と2階建て、ピロティ部分を除く約2000平方b規模の屋内運動場、100台程度の平屋建ての駐車場などの基本設計および実施設計を行う。履行期限は基本設計が11月30日、実施設計が2023年10月31日まで。
 外構やグラウンドなどの設計については今後、別途に発注する予定だ。概算工事費は44億7500万円(税込み)。22・23年度の委託料の上限合計額は1億9495万4000円(税込み)としている。
 今後、23年度までに設計を行い、24年7月の着工、26年4月の開校と既存校舎などの解体を予定している。基本計画は綜企画設計が担当した。

 提供:建設新聞社