県土整備部は22年度上半期(9月末)の発注目標を75%とする執行方針を固めた。原油・物価高を受けて、公共事業を前倒し執行する国の動向をとらえ、前年実績72・5%を上回る率に設定した。7月に開く同部所局長会議で執行態勢を確認する。
上期の執行目標を設定するのは20年度以来。2年前は新型コロナ対応の緊急経済対策に「早期執行」の文言が盛り込まれ、同部は今回と同様に目標値75%を据えていた。
22年度は4月、「原油価格・物価高騰に関する関係閣僚会議決定」を踏まえ、国交省は22年度予算の前倒し執行を決定している。
同部では国の動きに足並みをそろえ、上期の発注率については前年を上回る数値に設定する。
同部技術企画課は「各事務所と局の事情をくみ取りつつ、部全体の発注目標を75%としたい」と説明。併せて「発注の平準化を目指した計画とし、切れ目なく経済・雇用対策を講じていく」と話している。
近年の同部予算は20年度618億円(当初予算プラス19年度補正)、21年度628億円(当初予算プラス20年度補正)と推移し、22年度は662億円(当初予算プラス21年度補正)に膨らんでいる。
今年度は参院選後に政府が大型補正を編成する動きもあり、前倒し執行により、手元にある予算を早期にさばいておく必要もありそうだ。
日刊建設工業新聞