大津市の田上地区4町(羽栗・森・枝・石居)で計画されている「県営田上地区土地改良事業(農業競争力強化農地整備事業〔経営体育成型〕)」は現在、実施設計その1(担当・オースギ)が8月末完了をめどに進められている。所管の県大津・南部農業農村振興事務所では、第2・四半期には実施設計その2を公告予定で、担当決定後これを今年度末までに完了させるとともに、地元・関係機関と協議し、具体的な工事時期を決定していく考え。
田上地区は、北西に大戸川、北東に宮川、南西に天神川があり、大戸川と宮川、大戸川と天神川の合流地点に位置する概ね平坦な地形。農地は小区画で農道が狭く、農道に接していないものも多く存在しており、作業効率が悪い状況。また大雨時は水没する反面、少雨時には水不足に陥ること、さらに大型農業機械の搬入出来ないことや、農地所有者についても分散傾向であり今回、▽農作業の省力化、▽乾田化による水田の汎用化―を図ることの出来る基盤整備事業を実施することにより、農業経営の安定化、農業従事者の意欲向上、地域活性化や地域への定住―等を図ることとした。
対象となるのは、田上地区にある羽栗・森・枝・石居の4町の農地など105・1f。ここに農道として幹線道路W7b(有効幅員5・5b)×L1529b(アスファルト舗装)、支線道路W6b(有効幅員4b)×L3155b(アスファルト舗装)、支線道路W6b(有効幅員4b)×L2082b(敷砂利)、耕作道路W6b(有効幅員3・5b)×L3923b(敷砂利)―を整備したうえで、100b×90bを標準区画とする農地86・1f他を設ける。また区画を整理したことに伴い、土水路を改修する。
同事業は、2018年度に採択。全体の概略設計をキタイ設計で取りまとめた。採択時の事業期間は、2018年度から2023年度までの5ヵ年。事業費は概ね16億7800万円。事業期間、事業費については関係機関との協議によって今後、変更される見通し。
なお、当該農地では田上土地改良区も設立され、既存の用水路(BF300〜800×L1万1136b、FF800×1000〜2500×L685b)の補修や、排水路(RC柵渠400×400〜4000×900×L9548b)の浚渫・除草―も実施される予定。
提供:滋賀産業新聞