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建通新聞社(岡山)
2022/06/29

【岡山】倉敷市庁舎再編事業 防災棟など先行整備  

 倉敷市は、庁舎など再編事業で、防災棟と本庁舎を中心とした「行政ゾーン」と複合施設棟を中心とした「市民交流ゾーン」にエリアを分割して整備する方針。本庁舎の利用を継続しながら工事を進めるため、先行して行政ゾーンの防災棟新設と本庁舎の長寿命化工事をデザインビルド方式で一体的に整備する。2022年度内の事業者選定を目指し早期にプロポーザル手続きを進める。概算建設事業費は69億2000万円(防災棟新設46億2000万円、本庁舎改修21億6000万円、外構など1億4000万円)を試算している。
 防災棟は、耐震構造の鉄筋コンクリート造3階建て延べ約6500平方bを想定し、サーバー室など一部の床には床免震システムを採用する。激甚災害時にも庁舎機能を維持するため、非常用発電機や無停電電源装置などを整備。センサー式の手洗いや便器、照明などを採用することで感染症への対策を強化する。太陽光発電設備の設置やZEB Ready(外皮の高断熱化と高効率な省エネルギー設備を備え、再生可能エネルギーを除き基準1次エネルギー消費量から50%以上の1次エネルギー消費量削減に適合した建築物)以上の認証取得などで環境に配慮した建物とする。完成予定は25年度。
 本庁舎は、老朽化した中央制御方式の空調設備を高効率な運転が可能な個別方式に更新。冷温水配管方式の空調機をヒートポンプエアコン(電気・ガス)に改修する。この他、屋上防水改修と合わせて断熱性を向上させる。工事実施時期は提案により決定する。
 市民交流ゾーンに整備する複合施設棟については、中央図書館や市民活動センター、中央憩の家、本庁舎食堂、売店機能などを集約し庁舎東側駐車場に新築する構想で、22年度中に基本計画の素案を公表する。

提供:建通新聞社