かほく市議会全員協議会は23日開かれ、市側は同市浜北の河北台中野球場用地に建設する「(仮称)市総合体育館」の設計概要を示した。アリーナと武道場の間には、館内全体ににぎわいと交流を創出するため、メインエントランスが入る2階吹き抜けの「スポーツモール」を配置するゾーニング計画とした。
建設規模はS造2階建て延べ床面積8801・32平方メートル。バレーボールVリーグなどプロスポーツの大会に対応したアリーナ(奥行き57・25メートル幅38・1メートル、面積2181・22平方メートル)、共用空間のスポーツモール、柔剣道場や弓道場、トレーニングルーム、多目的室など一般利用エリアをつなぐ施設構成となる。
アリーナの観客席は固定で一般1568席、VIP10席、車いす10席を備える。可動式252席に仮設約1000席を加えると、最大2840席の設置が可能となる。
プロスポーツの大会時にはサブアリーナとして利用される隣接する河北台中体育館とは渡り廊下で接続し、利用者の利便性向上を図る。内外装には、市の基幹産業である織物をイメージしたデザインを取り入れる。
総合体育館は市初のPFI(民間資金を活用した社会資本整備)による整備・運営事業で、老朽化した河北台健民体育館と七塚武道館に加え、宇ノ気、高松両弓道場の機能を集約する。河北台健民体育館と七塚武道館を解体した跡地には新野球場と駐車場を整備。スポーツと文化活動を通してにぎわいを創り出す市民のための「かほくスポーツキャンパス」を施設コンセプトに掲げている。
整備事業者は清水建設を代表企業とするグループ(構成企業・豊蔵組、表組、山岸建築設計事務所、国土開発センター、ホクタテ、コナミスポーツ)が設立した特別目的会社(SPC)「かほくPFIアリーナ株式会社」。29日には現地で起工式が行われ、本体工事などが順に進められる。2024年4月の供用開始を予定している。維持管理・運営期間は39年3月までの15年間。
事業方式は総合体育館がBTO(建設・譲渡・運営)、野球場がBT(建設・譲渡)。既存七塚テニスコートは維持管理・運営のみ対象となる。