能美市は、粟生町地内で計画する「市学校給食センター整備運営事業」について、民間の資金力や技術力などを生かすPFI(BTO)方式で事業を進めるにあたり、近く事業者募集に関する要項を公表する方針だ。
同市根上地区と寺井地区における小中学校計7校の給食は、各学校内の単独調理場でまかなっている。しかし、各調理場は老朽化が進んでおり、改修費が年々増加している。このため、両地区の学校に配送する新たな給食センターをPFI手法により粟生町地内で整備し、衛生的で安全安心な給食の提供を図っていく。建設場所はJAグリーン能美の南側隣接地=写真=で、敷地面積は約6000平方メートル。幹線道路に近く、各学校へのアクセスに優れている。
実施方針によると、調理食数は1日あたり最大3000食程度でスタート。築15年が経過した辰口地区の学校給食センター分(4校分)も将来的に統合する場合を考慮し、同4500食を提供できる規模の施設にするためには、延べ床面積は約2000平方メートルが必要と想定している。施設の概算事業費は、調理設備なども含めて約23億円を見込む。
今後のスケジュールでは参加表明書や提案書類を受け付け、10月にも優先交渉権者を決定し、12月議会での契約承認を目指す。市は事業者募集のほか、敷地測量業務と造成設計業務を発注する予定だ。23年夏に着工、24年9月の供用開始を予定している。
当初予算に7503万8000円を計上するとともに、2039年度までの債務負担行為として60億円(運営費など含む)を設定している。