市原市は24日、「新焼却施設整備基本計画策定支援業務委託」の公募型プロポーザルを公告した。老朽化した福増クリーンセンター第一工場・第二工場に代わる新焼却施設の整備に向けた基本計画を策定するため、施設整備に関する基本的事項の整理、PFI等手法の導入可能性を含む財源等の検討を行うための資料等作成を委託する。提案限度額は3799万4000円。委託期間は、契約締結日の翌日から2025年3月19日まで。24年度の基本計画策定後、事業者選定手続きに3年、設計・建設に4年を見込み、32年度の供用開始が想定される。
福増クリーンセンターは福増124―2の敷地面積約4・8haにある。
第一工場の建屋はRC造4階建て、建築面積2890u、延べ床面積5289u。炉形式はストーカ式全連続燃焼式焼却炉。処理能力は100t/日×3基。
第二工場の建屋はRC造4階建て、建築面積2594u、延べ床面積7074u。炉形式は流動床式全連続燃焼式焼却炉。処理能力は110t/日×2基。発電能力は最大2500kW。
業務では、基本計画策定支援として▽22年度=基本項目の設定、基本条件の設定、委員会の運営支援準備、処理方式の検討準備、打ち合わせ協議▽23年度=処理方式の検討、環境保全計画、余熱利用計画、焼却の残渣処理計画、施設配置計画、プラント計画、土木建築計画(解体・撤去計画含む)、付帯施設機能、事業工程の検討、施工計画、委員会の運営支援、打ち合わせ協議▽24年度=維持管理計画、概算事業費および財政計画、委員会の運営支援、打ち合わせ協議――を実施。
さらに、PFI等導入可能性調査として事業手法の整理、事業全体の枠組み(スキーム)の検討、市場調査、事業化シミュレーション(VFMの検討)、事業手法の評価を23年度から24年度にかけて行う。
建設予定地については、経済性や市を取り巻く状況を考慮して検討。また、建設予定地における各種規制や条件等を踏まえて施設の配置計画などを作成するとともに、現焼却施設廃止後の跡地利用についても、当該計画を踏まえて検討する。
ごみ処理の広域化・集約化について、周辺自治体のごみ処理状況を調査した上で課題と対応策を探り、考え方を整理。さらに、処理対象物を設定した上で、将来排出量などを踏まえ、施設規模を定める。
処理方式については、年度末にも設置する有識者等委員会で検討するため、検討資料の作成と検討結果の整理を行うほか、市の実状に見合った方式を提案する。
ごみ処理施設整備の概算事業費として建設コスト、維持管理・運営コスト(運転管理費、用役費、補修修繕費)を算定。算定に当たっては、国内で実績のあるプラントメーカーを中心とした民間事業者へ見積などの意見聴取を行う。
プロポーザルの参加資格要件は、市の入札参加資格者名簿(測量・コンサルタント部門)に登載され、土木関係建設コンサルタント(廃棄物)に登録があり、07年度以降に完成・引き渡しが完了した一般廃棄物焼却施設における施設整備基本計画策定支援業務を元請けとして施行した実績を有することなど。
また、主任技術者と照査技術者に対して、必要な資格の保有を求めている。
今後は、7月1日に質疑を締め切り、6日に回答。8日まで参加表明書の提出を受け付け、15日には技術提案書作成者を選定。25日まで技術提案書などの提出を求め、8月2日の審査会を経て、4日に特定・非特定通知書を送付する予定。契約締結は12日の見込み。
受託候補者と契約締結に至らない場合は、次点候補者を契約交渉の相手方とする。