大津市建築課は、びわこ競艇場の駐車場(皇子が丘3丁目)に移転する「中消防署移転新築工事」について、11月に一般競争入札で公告を行う。電気設備・機械設備については受注希望型指名競争入札で、同じく11月に公告し、3案件とも工事期間は24ヵ月での完成を目指している。また、付帯工事として駐車場整備は、7月にも発注される見通し。
新築される建物規模は、構造はRC造3階建で、延面積は2000平方b以上で、予定工事費は約12億円を見込む。古都景観(大津京)への融和等に配慮した外観計画とし、トイレについては、障害者等への配慮をしたユニバーサルデザイン。再生可能エネルギー等の活用として、太陽光発電システムも設置する模様。
移転先の対象となっているびわこ競艇場の駐車場は、面積1万2804・72平方bのなかの約2600平方bで、県では、中消防署が移転した時の対応策として、びわこ競艇場の駐車場が満車時の場合は、旧第3スタンド、管理棟等を解体して駐車台数の確保を検討している。
それに伴って、同市では、大津市役所庁舎別館(御陵町)に併設されている中消防署が移転することにより、建て替えが検討されている大津市役所庁舎(御陵町)についても、「移転」を選択肢に含んだ基本構想の検討内容見直しに着手。検討内容の見直しとして、▽庁舎の求める機能等の検討、▽整備場所の立地条件の整理、▽整備方針の検討―の3点を挙げており、現有地での建替え等を前提に免震レトロフィット工法など検討してきたが、「現地建替え」、「移転新築」、「他の施設との統合」など条件の間口を広げて再検討している。設計は綜企画設計京都支店(京都市下京区)が担当している。
また、大津市議会の公共施設対策特別委員会からは、中消防署更新整備については、公共施設整備の着実な進捗として、早期の整備完了を求め、公共施設等総合管理計画の改訂は、将来に負担を残さない適正な管理に本計画が必要としている。庁舎整備推進事業は、本館・別館は必要な耐震性を有しておらず、今後、予想される災害で庁舎機能を損なうリスクが高く、整備を進めるためのスケジュールを早期に示すことを強く求めている。
なお、中消防署移転新築設計は、綜企画設計京都支店(京都市下京区)が担当。
提供:滋賀産業新聞