滋賀県は、19年度(令和元年度)に事業計画を決定し、現在整備を進めている県営土地改良事業「愛東外地区農業競争力強化農地整備事業(経営体育成型)」の事業計画の変更手続きを進めている。
同事業は、東近江市愛東外町地先の水田34・1fを対象に、用水路並びに暗渠排水等の整備を進めているもので、21年度末時点の進捗率(事業費ベース)は79%となっている。
今回の変更は、用水路工、暗渠排水工の延長、面積の増加並びに区画整理工の新規追加によるもので、これに伴い当初23年度(令和5年度)末の完了目標を、25年度(令和7年度)末まで2年延長する。
変更後の工事概要(カッコ内※印は変更前)は、▽用水路工が面積34・1fを対象にVU管を延長5906b(※4980b)布設(通水量0・11立方b/秒)、▽暗渠排水工は面積9・1f(※7・7f)を対象に集水渠をVU管φ50〜100_×延長124b/f(※118b/f)、吸水渠をφ50_×延長1105b/f(※939b/f)布設、▽揚水機は片吸込渦巻φ125_×1台を設置。新規に区画整理工A4fを実施する。
費用は概算で、工事費が用水路工2億2500万円(※1億4170万円)、暗渠排水工3070万円(※1930万円)、区画整理工680万円(※0円)、揚水機工870万円の小計2億6250万円(※1億6100万円)、コンサル関係が測量試験4430万円(※3100万円)、用地買収補償費1050万円(※800万円)の小計5480万円(※3900万円)、その他1570万円(※1000万円)を含め合計3億3300万円(※2億1000万円)の総事業費となる。
当該地区は、東近江市の中部、一級河川愛知川右岸の河岸段丘上に広がる農業地帯で、昭和40年代後半(70年頃)に団体営ほ場整備事業により30e区画に整備された。
しかし、用水路は石綿管のパイプラインで経年劣化による漏水が発生、また、区画整理は実施済みであるものの一部農地で水はけが悪く、作業効率や生産性が悪い状態となっていた。このため、用水路並びに暗渠排水を整備し、合わせて区画拡大を実施、担い手となる農業経営体(農地所有適格法人)の効率的かつ安定的な経営の充実を図り、さらにはこの法人を母体として、認定農業者や後継者の育成を目的に本事業を実施しているもの。
提供:滋賀産業新聞