一般社団法人福井県建築工業会(西野左武朗会長)の第10回定時総会は17日開かれ、2021年度の事業報告・収支決算、および22年度の事業計画・収支予算案を慎重審議し、すべて原案通り了承した。会場は、福井市下六条町の県中小企業産業大学校で。
西野会長が冒頭挨拶。「若い建築技術者の確保のために、工業(専門)高校在学中において2級建築士の受験が可能なよう、法的な改正を強く要望した」と活動報告。また国が進めるキャリアアップシステムに協力し、SDGsの強化に向けても、意欲を示した。
来賓祝辞は、坂川慶介県公共建築課長が述べた。新幹線のキャッチコピーに重ねて、「建築業界に携わる方々は、地味に本当に凄い」と、敬意を表した。一乗谷朝倉氏遺跡博物館の建物竣工に触れ、「建築とは、氷山の一角。ゼネコンや下請け、職人さんたちの努力の結晶」と建築業の労をねぎらい、心から称えた。
21年度は、県建築幹部職員と懇談し、原材料単価の差異、新型コロナ感染者発生時の対応、地元業者の公共建築工事受注機会の確保、一般競争入札総合評価での確認書類簡略化と工事成績(配点)の評価の見直し等を要望。また、杉本知事には、公共建築工事の予算確保、地元業者への発注機会の確保拡大(大型工事の地元業者への発注、県・市町産業団地など誘致企業の建築工事への地元業者の参加)など。SDGs目標・ゴールの発信(会員の工事現場等に11目標明記のシート掲示)などを実施した。
22年度も各事業を継続展開。情報の収集と発信、研究や研修、安全衛生などを推し進める方針。
■特別功労者表彰(敬称略)
・見谷貞次 見谷組代表取締役 役員・理事21年 うち会長2期4年、副会長3期6年
■永年勤続者表彰
・鈴木政浩 サカイ建設不動産 勤続37年 工事監理一筋に、勤務成績が極めて良好
・井上勝彦 ササキ工業 勤続36年 永年職務に精励し、勤務成績が極めて良好
・宇野英治 ササキ工業 勤続34年 永年職務に精励し、勤務成績が極めて良好
・黒田浩光 ウエキグミ 勤続32年 永年職務に精励し、部下の育成など業績に貢献