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建設新聞社(長崎)
2022/06/22

【長崎】県営事業で初のPFI

川口アパート、11階建程度で建替へ
   8月に実施方針、県議会で報告

 県は、川口アパート(長崎市川口町)の建て替え事業に関し、県営事業で初となるPFI手法を導入する方針だ。20日開かれた県議会観光生活建設委員会で報告したもの。新川口アパートについて県は、11階建て80戸程度をイメージ。事業費約16億円を想定している。国道206号に面する北東側の余剰地に民間施設の建設を求める構え。一体的に行う川口公園の再整備においては、別事業で長崎市が実施する予定だ。

 現時点では新川口アパートを北西側に、新川口公園を南側に、余剰地を北東側に配置することを検討。余剰地の活用に関しては、「事業用定期借地権」または「一般定期借地権」とし、事業者の提案に委ねる方向で検討している。
 事業者選定に向け県は、8月に実施方針・要求水準書案を公表。9月補正予算で債務負担行為を設定、10月に入札公告する運びだ。2023年2月まで提案書を受け付け、同年4月に最優秀提案者を選定。基本協定締結、仮契約締結を経て、7月に本契約を結ぶ予定。23年度にPFI事業契約を締結する見込み。県はPFI手法の導入により、事業コストを抑えたい考えだ。
 以後、アパートの建て替えに係る設計業務に着手。現時点では24年度から25年度まで建て替え工事を行うこととしている。住民転居後、現アパートの解体工事に着手する予定となっている。26年度後半から余剰地活用のほか、長崎市が主体となり公園再整備事業を行う予定だ。
 現在の県営川口アパートは築50年経過。耐震性不足で、災害時における入居者の安全確保が困難な状況。県営住宅として唯一、耐震性を備えていない。土地は県、建物は県と公社が所有。3月末現在で93世帯が入居している。当初は耐震改修が計画されていたが、建て替えに変更。耐震性能を備えた良質な住宅に建て替えるとともに、公園の再整備が検討されている。
ksrogo