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建設経済新聞社
2022/06/20

【京都】脱炭素・再エネ交付金を活用 市有施設に再エネ設備等導入

 京都市は、国の「地域脱炭素移行・再エネ推進交付金」を活用して、市有施設の再エネ設備・高効率機器の導入を促進、CO2排出量の削減に率先して取り組む。
 令和4年度創設の同交付金は、当初予算で200億円規模。国の地域脱炭素ロードマップ(令和3年6月策定)及び地球温暖化対策計画(同年10月改定)に基づく取組を意欲的に行う地方公共団体に対し、複数年度にわたり財政支援を行う。
 同交付金は、重点対策加速化事業として、自家消費型太陽光発電や建築物の省エネ性能の向上など、脱炭素の基盤となる重点対策事業を対象しており、京都市の提案事業は令和4年5月に採択された。
 京都市の重点対策加速化事業は、事業期間が令和4〜8年度の5年間で、事業費は総額約15億円。
 主な事業内容をみると、6月補正予算に計上した「建築物の太陽光発電設備等上乗せ設置促進事業」(7000万円)。
 京都市地球温暖化対策条例(2050京からCO2ゼロ条例)では、一定規模以上の建築物の新築又は増築時に、太陽光発電設備等の再エネ利用設備を設置するよう義務付けている。
 国の交付金を活用し、条例に基づく基準を超えて太陽光発電設備等を設置しようとする場合に設置費用を支援する事業を新設する。
 なお補助対象事業の一部について、事業完了が翌年度となる見込みのため、合わせて繰越明許費(4200万円)を設定する。
 再エネ利用設備に関する条例の基準によると、「準特定建築物」(延300u以上2000u未満の建築物(増築の場合は増築に係る部分))は[再エネ導入量]3万MJ/年以上。
 「特定建築物」(延2000u以上の建築物(同))は[再エネ導入量]延べ床面積(u)×30MJ/年以上(上限45万MJ)。
 新設する制度の補助対象事業は、条例に基づく基準を超える太陽光発電設備の設置(同時設置の蓄電池を含む)。補助率等は太陽光発電設備が1kw当たり5万円、蓄電池が設置費用(工事費含む)の1/3。実施期間は令和4〜8年度。
 このほかの重点対策加速化事業は、令和5年度以降実施予定で、▽エネルギー消費量等報告書制度を踏まえた高効率機器導入促進(条例に基づき、中規模事業者のエネルギー消費量等報告書制度が新設されたことを踏まえ、中規模事業者による自発的な省エネ行動を後押しするため、高効率機器の導入費用を支援する)▽森林バイオマスを活用した発電設備導入支援(市有面積の74%を占める森林を最大限に活用するため、森林の間伐で生じた未利用材を活用した木質バイオマス発電設備を導入する場合に導入費用を支援する)▽公共施設への再エネ設備・高効率機器導入(市内最大のCO2排出事業者である京都市役所が率先して排出量削減に取り組むため、市有施設における再エネ設備・高効率機器の導入を促進する)。