京都府は、令和4年度着手で河川2事業、砂防9事業を計画している。
各事業の主な内容は次の通り。
【河川事業】
◆一級河川糠塚川緊急自然災害防止対策(河川)事業(宇治田原町立川)
糠塚川は宇治川の二次支川で、宇治田原町中央部を流れる小河川。田原川合流点から250m区間が未改修となっており、河川が蛇行していることから、洪水による浸水等が懸念されるため、計画確率降雨(1/3)による洪水を安全に流下させられるよう河道断面を拡大する。
整備延長はL250mで、掘削工V5000m3、護岸工A1150u、BOXカルバート工1基を行う。事業費は約3億円。
掘削土を近隣の市街化整備事業に流用することで、コスト縮減に努める。
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◆一級河川菰川緊急自然災害防止対策(河川)事業(亀岡市稗田野町佐伯)
菰川は桂川の三次支川で、亀岡市西部を流れる小河川。最下流の山内川合流点〜大門橋については平成24年までに改修が終わっているが、大門橋上流は未改修となっており、洪水による隣接田畑の浸水等が懸念されるため、計画確率降雨(1/3)による洪水を安全に流下させられるよう河道断面を拡大する。
整備延長はL450mで、掘削工V6100m3、ブロック積A2400u、緩傾斜型落差工3基を行う。事業費は約3億5000万円。
掘削土を亀岡市内のほ場整備(国営亀岡中部農地整備事業)に流用することで、コスト縮減に努める。環境改変の影響を小さくするため、生息する魚類の遡上を妨げない緩傾斜型落差工を採用する。
【砂防事業】
◆塩谷一谷川通常砂防事業(京丹波町塩谷)
塩谷一谷川は京都府中部に位置し、流域面積0・09kuからなる渓流。渓流域は荒廃した山肌や倒木が見られ、被害想定区域内には人家11戸や避難所の塩谷集会所がある。今後の豪雨等による土石流から保全対象を守るため、土砂災害対策工事を実施する。
砂防えん堤1基、渓流保全工一式を行う。全体事業費は4億円。
現在、流域内に砂防堰堤等はなく、砂防えん堤を効率的に配置し、施設の規模を抑制することで、地形の改変を避け、自然環境への負荷低減に努める。
現地発生土を他工事に積極的に流用調整することで他工事を含めた総事業費のコスト縮減を図る。
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◆西谷川通常砂防事業(南丹市美山町三埜)
西谷川は京都府中部に位置し、流域面積3・688kuからなる渓流。渓流域は荒廃した山肌や倒木が見られ、被害想定区域内には人家12戸や避難所の川谷公民館がある。今後の豪雨等による土石流から保全対象を守るため、土砂災害対策工事を実施する。
砂防えん堤1基、渓流保全工一式を行う。全体事業費は4億円。
現在、流域内に砂防堰堤等はなく、砂防えん堤を効率的に配置し、施設の規模を抑制することで、地形の改変を避け、自然環境への負荷低減に努める。
現地発生土を他工事に積極的に流用調整することで他工事を含めた総事業費のコスト縮減を図る。
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◆正後寺川通常砂防事業(福知山市正後寺)
正後寺川は京都府北部に位置し、流域面積0・081kuからなる渓流。渓流域は荒廃した山肌や倒木が見られ、被害想定区域内には人家16戸や避難所の正後寺公民館がある。今後の豪雨等による土石流から保全対象を守るため、土砂災害対策工事を実施する。
砂防えん堤1基、渓流保全工一式を行う。全体事業費は4億円。
現在、流域内に砂防堰堤等はなく、砂防えん堤を効率的に配置し、施設の規模を抑制することで、地形の改変を避け、自然環境への負荷低減に努める。
現地発生土を他工事に積極的に流用調整することで他工事を含めた総事業費のコスト縮減を図る。
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◆辻出川通常砂防事業(宇治市西笠取)
辻出川は京都府南部に位置し、流域面積0・308kuからなる渓流。渓流域は荒廃した山肌や倒木が見られ、被害想定区域内には人家6戸、指定避難所の宇治市総合野外活動センター(アクトパル宇治)がある。今後の豪雨等による土石流から保全対象を守るため、土砂災害対策工事を実施する。
砂防えん堤1基。全体事業費は2億8000万円。
現在、流域内に砂防堰堤等はなく、砂防えん堤を効率的に配置し、施設の規模を抑制することで、地形の改変を避け、自然環境への負荷低減に努める。
現地発生土を他工事に積極的に流用調整することで他工事を含めた総事業費のコスト縮減を図る。
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◆大谷川通常砂防事業(宇治市莵道)
大谷川は京都府南部に位置し、流域面積0・375kuからなる渓流。渓流域は荒廃した山肌や倒木が見られ、被害想定区域内には、人家182戸がある。今後の豪雨等による土石流から保全対象を守るため、土砂災害対策工事を実施する。
砂防えん堤(既設えん堤の改築)1基を行う。全体事業費は1億2000万円。
砂防えん堤を効率的に配置し、施設の規模を抑制することで、地形の改変を避け、自然環境への負荷低減に努める。
現地発生土を他工事に積極的に流用調整することで他工事を含めた総事業費のコスト縮減を図る。
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◆切林谷川通常砂防事業(宇治田原町南)
切林谷川は京都府南部に位置し、流域面積0・031kuからなる渓流。渓流域は荒廃した山肌や倒木が見られ、被害想定区域内には人家52戸がある。今後の豪雨等による土石流から保全対象を守るため、土砂災害対策工事を実施する。
砂防えん堤1基、渓流保全工一式を行う。全体事業費は4億円。
現在、流域内に砂防堰堤等はなく、砂防えん堤を効率的に配置し、施設の規模を抑制することで、地形の改変を避け、自然環境への負荷低減に努める。
現地発生土を他工事に積極的に流用調整することで他工事を含めた総事業費のコスト縮減を図る。
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◆谷田川通常砂防事業(和束町釜塚)
谷田川は京都府南部の和束町に位置し、流域面積0・054kuからなる渓流。渓流域は荒廃した山肌や倒木が見られ、被害想定区域内には人家63戸や避難所の和束町社会福祉センター、要配慮者利用施設の養護老人ホームわらく、和束町国民健康保険診療所がある。これらの保全対象施設を今後の豪雨等による土石流から守るため、土砂災害対策工事を実施する。
砂防えん堤1基、渓流保全工一式を行う。全体事業費は4億円。
現在、流域内に砂防堰堤等はなく、砂防えん堤を効率的に配置し、施設の規模を抑制することで、地形の改変を避け、自然環境への負荷低減に努める。
現地発生土を他工事に積極的に流用調整することで他工事を含めた総事業費のコスト縮減を図る。
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◆中谷川通常砂防事業(亀岡市千歳町千歳)
中谷川は京都府中部に位置し、流域面積0・34kuからなる渓流。渓流域は荒廃した山肌や倒木が見られ、被害想定区域内には人家22戸や避難所の小口区会議所、府道亀岡園部線がある。今後の豪雨等による土石流から保全対象を守るため、土砂災害対策工事を実施する。
渓流保全工一式を行う。全体事業費は1億5000万円。
砂防施設を効率的に配置し、施設の規模を抑制することで、地形の改変を避け、自然環境への負荷低減に努める。
現地発生土を他工事に積極的に流用調整することで他工事を含めた総事業費のコスト縮減を図る。
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◆真名井川通常砂防事業(宮津市大垣)
真名井川は京都府北部に位置し、流域面積1・0kuからなる渓流。渓流域は荒廃した山肌や倒木が見られ、被害想定区域内には人家49戸や国道178号がある。今後の豪雨等による土石流から保全対象を守るため、土砂災害対策工事を実施する。
砂防えん堤2基(既存えん堤改築1基、新設1基)、渓流保全工一式を行う。全体事業費は3億円。
現在、流域内に設置されている砂防堰堤は土石流に対し十分な機能を有していない状況のため、砂防えん堤を効率的に配置し、施設の規模を抑制することで、地形の改変を避け、自然環境への負荷低減に努める。
現地発生土を他工事に積極的に流用調整することで他工事を含めた総事業費のコスト縮減を図る。