三菱地所(東京都千代田区大手町1ノ1ノ1)ら5社は6月13日、栄角地を再開発する「錦3丁目25番街区計画(仮称)」の起工式を開いた。7月1日に着工し、2026年3月下旬の完成を目指す。
また、13日には、再開発ビルに入るホテルブランドとして、米ヒルトンが展開するラグジュアリーブランド「コンラッド・ホテルズ&リゾーツ」が名古屋に初めて進出することも公表された。「コンラッド名古屋」として26年夏の開業を予定している。
再開発ビルの設計は三菱地所設計(東京都千代田区)と竹中工務店(大阪市中央区)が、施工は竹中工務店(大阪市中央区)が担当する。竹中工務店との施工契約は、今回の起工式の直前に締結したようだ。
建物の規模は、鉄骨造・鉄骨鉄筋コンクリート造地下4階地上41階塔屋1階建て延べ約10万9700平方b。高さは211bで、栄エリアでは最も高いビルとなる。ビル内にはホテルの他、総貸し付け面積約2万500平方bのオフィス、商業施設などを整備。栄エリア初となるシネマコンプレックス「TOHOシネマズ」も入る。
ホテル部分は、客室数は170室で、うちスイートルームは29室。この他、国際MICEに対応したボールルームや、スパ・プールとジムなどを整備する。これらの機能を求める愛知県と名古屋市が、高級ホテル立地促進補助事業に認定していた。
再開発の事業者は三菱地所の他、パルコと日本郵政不動産、明治安田生命保険、中日新聞社。地下2階から地上4階の低層部(商業エリア)はパルコが所有し、5〜41階の中・高層部は、その他の4社が共有して賃貸する。
建設地は旧SMBCパーク栄跡地の、中区栄3ノ2501ノ1他。市営地下鉄栄駅の南西に位置し、広小路通と大津通に面している。三菱地所は同ビルを「名古屋の新たなシンボルタワー」と位置付けており、今回のプロジェクトを「国際競争力強化と周辺エリアのにぎわいに貢献する開発」としている。
提供:建通新聞社