建通新聞社(神奈川)
2022/06/13
【神奈川】川崎市 登戸2号線などで社会実験
川崎市は、土地区画整理事業による基盤整備や民間開発が進む登戸駅と向ケ丘遊園駅の周辺地区について、「まちづくりビジョン」に基づくまちづくりの取り組みを深化させる。登戸駅周辺と向ケ丘遊園駅周辺を結ぶ「賑(にぎ)わい交流軸」「生活軸」に位置付けられている都市計画道路登戸2号線と登栄商店街道路空間の活用方法を検討する。利活用の効果的な進め方や事業スキームの整理、勉強会・検討会の開催支援の他、歩行空間の利活用イメージを探る社会実験を行う。また、同ビジョンで「自然・文化・観光軸」に位置付けられている向ケ丘遊園駅南口については、民間土地利用のパターンを検討しながらまちづくりの方向性を整理する。
市は、これら業務の委託先を決める公募型プロポーザルを公告した。申請書や提案書などを6月27日まで受け付け、7月5日にヒアリングを実施し審査する。選考結果の通知は7月中旬以降を予定している。
参加資格は技術士(総合技術管理部門・建設―都市および地方計画)、技術士(建設部門・建設―都市および地方計画)または1級建築士のいずれかの資格を持つ者を管理技術者として配置すること、本業務と類似した業務の実績があることなど。
社会実験では、登戸2号線と区役所通り登栄商店街について利活用実験の企画提案・運営を行う。歩行空間の利活用イメージを共有するとともに、利活用アイデアの実践を通して整備に向けた必要機能などの課題を見つける。期間は5日程度で、アンケート調査、アクティビティ調査、出店者のヒアリング調査を実施する。
また、登戸2号線と区役所通り登栄商店街のそれぞれで、2025年末の「居心地の良い滞在空間」「居心地が良い商店街」の実現に向け、効果的な進め方(ロードマップ)の提案、利活用のスキーム事例の整理、沿道のテナントや商店街などの組織の在り方や、運営の仕組みについての検討などを行う。
勉強会・検討会(ワークショップ)では、社会実験前に方向性や実施計画などを共有、社会実験後には開催結果を報告するとともに、結果を伝えるニュースレターを作成する。
向ケ丘遊園駅南口では、権利者の状況を踏まえた共同化パターンを検討し、権利者への提案資料を作成。この他「まちづくりの基本的な考え方」の基礎となる素材の収集、周辺地域との関係性を踏まえたエリア(A〜Cエリア)ごとの役割や進め方の検討、社会実験の実施に向けた概要の検討などを行う。
履行期限は23年3月31日まで。同業務の概算額は1400万円(税込み)。 提供:建通新聞社