徳島県は国道438号のバイパスとして整備する田中トンネルで、10月24日までに行う両側坑口付近の地質調査に着手した。今後、調査結果などを踏まえて、地山の掘削が可能かどうか確認し、詳細設計に反映するともに、発注時期を検討して工事費を確保する。
田中トンネルは延長1063b、車道2車線で計画。本体工、坑門工、防水工、排水工、舗装工、非常用施設、仮設備などを整備する。施工場所は徳島市上八万町南山で、ルートは東側坑口が花房橋(市道上中筋・花房本線)の南西側、西側坑口が徳島市・佐那河内村界の園瀬川の堰付近。
今回開始した地質調査は坑口の東側と西側の2件で、いずれもニタコンサルタント(徳島市)が担当する。いずれも機械ボーリング(土質と岩盤)で地山の岩石を調べる。一方、トンネルのルート測量(中心線測量1・1`など)は阿南測量設計(阿南市)で地質調査と同じ期間で進めており、本体の詳細設計は四国建設コンサルタント(徳島市)で12月29日までに完了させる。
田中トンネルの南西側では本年度、県が一ノ瀬トンネル(第1と第2トンネル、延長293bと152b)を発注し、2025年度に完成させる予定。トンネルを中心としたバイパスにより、園瀬川の氾濫時に徳島市上八万町西地〜田中にかけて発生する現道の通行止め区間を迂回(うかい)するルートを確保する。
提供:建通新聞社