日本工業経済新聞社(群馬)
2022/06/03
【群馬】前橋市の木瀬中通線が23年度にも着工
前橋市が環状交差点(ラウンドアバウト)の新設を含む改良を計画している木瀬中通線整備事業について、2023年度にも初弾工事が発注となる。22年度は当初予算に7858万8000円を確保し、用地買収を進捗している。木瀬中学校(小屋原町1811−1)周辺の現道拡幅および歩道整備を優先的に施工。事業の後半に環状交差点の整備を行うながれとなっている。順調に進めば、23年度に着工し26年度の完了となる。
木瀬中通線整備事業は市道00−081号線と市道12−231号線の2路線が対象。国道50号女屋町交差点から南へ向かう市道00−081号線は、主要地方道前橋館林線への抜け道として使用されており、交通量が多い。中学校周辺を通過する路線だが、幅員5mと狭小で歩道も未設置となっている。
道路環境の安全性向上に向けて、市道00−081号線は拡幅および歩道新設を実施。加えて、車両の流れを中学校から遠ざけるために、市道12−231号線の拡幅を行う。南北方向の市道00−081号線は、木瀬中から北側、下長磯町ふれあい公園(下長磯町120)周辺までの約420mが対象。片側に幅3・5mの歩道を新設する。中学校から約300m地点、市道12−231号線との交差点部分までは車道幅5mで整備。同交差点から北と市道12−231号線の約150m区間は2車線道路へ改良する。全幅10・25m、歩道3・5mの幅員構成。
市道12−231号線の西側にある交差点周辺は市道など4路線が複雑に交わる状況となっていることから、環状交差点へと改良する。県内での環状交差点の採用は、県が整備した安中榛名駅入口交差点(安中市)に続き2例目。市としては初の取り組みとなる。
環状交差点は、リング状の交差点で、信号機を持たない。4カ所の出入を左折に統一し、一定方向のみに進む形状となる。出会い頭の事故や重大事故を抑制するといった効果が期待される。市道12−231号線以外の3路線で拡幅など大規模な工事は計画されていない。各出入口などすり付け部のみの工事となる。
21年度に委託した測量設計業務は関東測量(前橋市)が担当した。22年度は当初予算に7858万8000円を計上。おおむね用地買収費に充て、地元との交渉を進めていく考え。年度内の工事発注は計画されておらず、初弾工は最短で23年度となる。
多くの生徒が利用することから、学校北側の拡幅改良を優先。当該箇所の工事と並行して環状交差点部分の着工準備を進め、事業の後半に施工する。全体の完了は26年度を目指している。