建設新聞社
2022/06/03
【東北・宮城】登米市が保呂羽浄水場の再構築プロポ
登米市は保呂羽浄水場再構築事業について、公募型プロポーザルによる選定手続きを開始した。新たに膜ろ過方式を導入し、施設更新の設計・工事と20年間の保全管理を一括発注するDBM(デザイン・ビルド・メンテナンス)方式を適用している。
スケジュールは、説明会を15日に迫公民館で行い、翌16日〜20日に現地見学会を開く。参加表明書は8月5日まで、提案書類は10月31日まで受け付ける。プレゼンテーションとヒアリングは12月上旬、優先交渉権者の決定・公表は2023年1月中旬。同月下旬に基本契約を結ぶ。設計・建設期間は同年4月〜31年3月まで。保全管理期間は膜ろ過方式による全量通水開始日(29年10月見込み)から20年間。
上限価格は、設計建設事業が61億7100万円、保全管理事業が15億1000万円としている。
参加資格は、複数企業によるグループ。設計企業は一級建築士事務所など。土木建築企業は土木一式工事1050点以上、建築一式工事1050点以上、解体工事と水道施設工事は特定建設業であり、市内に本店・本社がある企業を1社以上含むJV。なお地元企業の場合に土木と建築はS等級、解体と水道施設はSまたはA等級とする。機械設備企業は機械器具設置工事または水道施設工事が1050点以上。電気設備企業は電気工事1050点以上。保全管理企業は市の入札参加登録を受けていることなど。
いずれも国内で2000立方b以上の浄水場に関する実績を求めている。なお昨年12月に公表した実施方針では5000立方b以上の実績を求める方針だったが、緩和した。
保呂羽浄水場は、登米市登米町寺池道場80地内の北上川右岸にあり、浄水エリアの85l以上に供給する基幹浄水場。取水量は3万1300立方b/日(非常時給水量3万6000立方b/日)。北上川表流水を水源として急速ろ過方式で浄水している。稼動後40年以上経過して設備の老朽化や管理棟の耐震性能が低いといった課題があるほか、近年頻発する濁度上昇や水質異常に対応するため施設更新を立案した。
新たに膜ろ過方式を導入し、計画最大給水量は2万6000立方b/日(非常時給水量3万0700立方b)にダウンサイジングする。土木構造物はおおむね継続利用が可能(新設も提案による)だが、管理棟のほか運転操作設備や計装設備、受変電設備、監視制御設備などは撤去して新設。また膜ろ過施設なども新設する。
基本設計とアドバイザリー業務は日水コンが担当した。
提供:建設新聞社