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日刊建設工業新聞
2022/06/06

【鳥取】鳥取市2保育園/DB工程短縮に疑問相次ぐ/見直し求め陳情書提出へ

「今回の発注にストップを」―鳥取市がDB(デザインビルド、設計・施工一括)方式で来月にも発注を予定している保育園2施設を巡り2日、東部建設業協会と建築士事務所協会東部支部が前田伸一市議会議員(公明党)を交えて勉強会を開いた。2団体は発注方法の見直しを求める陳情書を6月市議会に提出することを決めた。
 「(DBは)新築工事の期間が短くしてあるじゃないか」。市が作成した2施設の公告〜供用まで従来の発注方式とDB方式の工程比較表は、DBの方が6〜8カ月間、工程を圧縮できるメリットが強調されていた。
 比較表の従来方式は、総合評価入札の期間が3カ月も取ってあるなど不自然な点もいくつかあり、「そもそもDBのサウンディング(事前市場調査)期間がなければ、従来型といっしょ」「工期短縮を優先するなら、我々にも知恵が出せる」と、参加者は次々に疑問をぶつけた。
 また、DBのプロポ選定では価格と提案内容の提示が想定され、事務所協会は「価格は安くならない。提案する内容で勝負になる」と指摘。その上で「提案書の内容(量)が負担になり、参加できない恐れがある」とし、「保育園といった小規模なものまで、なぜこの方式にするのか」と訴えた。
 2施設の発注が迫っており、2団体は「(市に)発注を踏みとどまらせないといけない」と、発注方法に再検討を求める陳情書を市議会に提出する意見で一致した。
 勉強会には7人が参加。前田議員は「PPP/PFIは地域経済と市の財政が両立する形で良くならないといけない。6月議会の一般質問で取り上げる」と話した。


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