日本工業経済新聞社(群馬)
2022/06/01
【群馬】県東部農業事務所農村整備課は2022年度事業概要
県東部農業事務所農村整備課(篠原孝幸課長)は2022年度の県営事業概要を明らかにした。太田市内の緑町地区で8・8haの区画整理工の事業費1億9200万円を確保したほか、大久保地区で行う農村集落基盤再編・整備事業に2億5232万8000円を確保し、排水路工3000mを行い、同地区の事業完了を図る。このほか4地区で計画するため池の改修工事や設計業務委託料に1億5700万円を計上。県営事業の総事業費は7事業11地区で、7億6679万5000円を計上している。
緑町地区は緑町地区農地整備事業として実施。全体で約22haを対象としたほ場整備を計画している。第1工区で0・6ha、第2工区で8・2haのほ場整備を進める予定となる。2022年度は第2工区を対象に3・5haと3・4haに分けての工事を予定している。同事業は21年度に初弾工とし、第1工区約5・1haで工事を実施。さくら工業団地北東側に広がるエリアが対象で、受益面積は約22ha。現況は水田21・6ha、畑地0・9ha。いずれも不整形の小区画となっている。現在、3工区に分けて工事を進める計画。
第2工区は北関東自動車道の南、太田市道6−1133号線と2−10号線に挟まれた区域。
大久保地区で行う農村集落基盤再編整備事業は、北関東自動車道太田藪塚インターチェンジ南側が対象調整池5カ所の内3カ所の整備は21年度に完了している。
周辺に雨水を排水する河川がないため、大雨時に湛水被害が発生している。対応策として調整池および排水路の整備を進めている。排水路工は延長3000mでの整備を見込む。調整池へ集水できるようにGPU、自由勾配側溝を併用して整備する。GPUと自由勾配側溝は開渠とし、農地の出入口等に蓋を設置する。今回発注により、同地区の雨水排水対策は完了する見通し。
このほかの主要事業は次のとおり。
【ため池整備事業】
寺ヶ入は6500万円、湯之入上溜は4400万円で工事着手。西長岡ため池は3300万円で実施設計業務に移行する。また、長手第2ため池の測量調査設計業務は1500万円の委託料で設計に着手する。ため池はともに太田市内で、堤体の型式は均一型のため池となっている。堤長などは◇寺ヶ入ため池=堤長100m、堤高3・4m、有効貯水量4000立方m◇湯之入上溜=堤長50m、堤高4・6m、有効貯水量3200立方m。
西長岡ため池は3池で構成されており、21年度に基本設計業務をプロファ設計(伊勢崎市)が実施。堤体補強などを内容とした耐震対策を図る見通し。ため池の詳細は◇西長岡上溜=堤長260m、堤高5・3m、貯水量1万9400立方m◇西長岡中溜=堤長225m、堤高3・2m、貯水量1万100立方m◇西長岡下溜=堤長240m、堤高3・9m、貯水量1万3900立方m。長手第2ため池の規模は堤高2・8m、堤長75m、貯水量5000立方m。
【藤川用水地区 県営農業水路等長寿命化・防災減災事業】
邑楽町中野地先を流れる藤川用水の老朽化対策で、藤川地内の延長110mの工事を見込む。既存水路は現場打ちコンクリートで幅3m、高さ1・2m。既設水路を撤去し、新たに2次製品のL型水路を設ける。底面は現場打ちコンクリートで仕上げ3面張りとする。水路断面は既設と同様。フェンスは基礎部分から撤去し、水路整備後に再設置(新設)する。