京都府はこのほど、6月補正予算案の要求状況を明らかにした。4月に知事選を控えていたため骨格型となった当初予算に肉付けする補正予算案となる。
5月17日現在での各部局からの予算要求内容によると、要求総額は226億8600万円。内訳は、知事直轄(知事室長)が3件・5900万円、危機管理部が1件・2300万円、政策企画部が4件・7600万円、府民環境部が5件・5100万円、文化スポーツ部が9件・4億8300万円、健康福祉部が13件・114億4900万円、商工労働観光部が13件・14億9100万円、農林水産部が4件・17億2700万円、建設交通部が7件・68億5600万円、教育委員会が5件・4億6300万円、警察本部が2件・800万円。
建設関連の主なものをみると、政策企画部は、京都府総合計画改定費に600万円を要求。新型コロナウイルス感染症の影響等を踏まえた総合計画の改定に要する経費に充てる。
大阪・関西万博きょうとEXPO検討事業費に1000万円を要求。令和7年開催の大阪・関西万博に向けた、関西広域連合のパビリオン内における府の展示内容や、京都府域への誘客・活性化につながる取組の検討に要する経費に充当する。
「移住するなら京都」推進事業費に4500万円を要求。4月施行の「京都府移住の促進及び移住者等の活躍の推進に関する条例」に基づき、移住の促進に取り組むとともに、移住の促進を通じた地域の活性化等を支援する。
府民環境部は、建築物脱炭素化推進事業費に500万円を要求。府内事業所の脱炭素化を図るため、京都府ZEBアドバイザーによる建物の脱炭素化に向けた相談・助言等を実施する。
庁舎等再エネ導入可能性調査事業費に700万円を要求。PPAモデルを活用した府有施設への太陽光発電設備の導入等を進めるため、再エネ導入可能性調査を実施する。
地域共生型再エネ導入促進事業費に800万円を要求。地域共生型の再エネ導入を促進するため、農地等を活用した再エネ導入支援を実施する。
文化スポーツ部は、京のジュニアスポーツアカデミー(仮称)創設調査検討費に100万円を要求。地域の子ども達が「やりたい」スポーツに親しみ、楽しめる環境をつくるため、「京のジュニアスポーツアカデミー(仮称)」の創設に向けた調査・検討を実施する。
国際大会等誘致推進事業費に1億6900万円を要求。国際大会等を誘致・開催するため、山城総合運動公園及び亀岡運動公園において、計画的な施設整備を推進する。
北山エリア整備関連事業費に2000万円を要求。北山エリアにおける個々の施設の整備内容を検討するため、専門的な議論を行うとともに、幅広い意見聴取、必要な調査等を実施する。
新生・府立大学構想推進費に4500万円を要求。新生・府立大学の実現に向けたキャンパス整備を推進するため、施設整備基本計画を策定する。
健康福祉部は、総合リハビリテーション支援拠点基本構想策定費に100万円を要求。先進的なリハビリテーションの提供や専門職の人材育成に取り組んでいくため、既存施設の見直しも含めた総合的な整備の方向性やあり方を検討する。
京都式地域包括ケアセカンドステージ事業費に11億8000万円を要求。医療・介護・福祉を一体化した地域包括ケアを推進し、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせる社会を実現するため、施設整備等に対して助成する。
地域医療介護総合確保基金積立金に8億4300万円を要求。地域における介護施設等の整備及び介護サービス事業所における新型コロナウイルス感染症対策に活用するため、京都府地域医療介護総合確保基金への積立を実施する。
障害者施設整備助成費に1億7700万円を要求。障害者のための社会福祉施設の整備に対する助成を行う。
新興感染症対策強化事業費に5億円を要求。新興感染症発生時に速やかに感染症対応病床に転換可能な施設整備に対する助成や医療人材の確保・養成を実施する。
医療施設設備整備助成費に3億2000万円を要求。医療施設の整備等に対する助成を行う。
このほか、新型コロナウイルス感染症対策費に81億0100万円を要求した。
商工労働観光部は、京都エコノミック・ガーデニング支援強化事業費に5億0400万円を要求。府内中小企業が直面する担い手不足や社会経済状況の著しい変化等の課題に対応するため、プロセスの見直しによる生産性向上と高付加価値化を両立する取組を、調査分析から体制構築、実践まで一貫支援する。
ZET−valley推進事業費に1000万円を要求。脱炭素関連企業の集積拠点「ZET−valley」の形成を推進するため、関連スタートアップ企業と大企業等の交流や、まちづくり・地域産業への技術導入を促進する。
太秦メディアパーク共創拡大事業費に500万円を要求。京都のコンテンツ産業の競争力を高めるため、魅力あるコンテンツづくりのノウハウの分析・研究を行うセミナーや、3DCG等の最新技術の実習・実証カリキュラムを実施する。
けいはんなサスティナブルスマートシティ推進事業費に1億7500万円を要求。スマートシティの実現に向け、官民データの活用を促進するデータ流通取引市場や複数のデータを連携させる基盤の構築、スマートサービスの実装を支援する。
京都の未来をつくる「DX人材育成・産業創発」プロジェクト事業費に2億5000万円を要求。社会課題解決を通じて新たな価値を創造し分野横断で新ビジネスを創造できる人材の育成・雇用創出を行うとともに、中小企業のデジタル化を推進する人材を育成するため、分野横断型のワークショップや習熟段階別のデジタルリテラシー習得支援を実施する。
農林水産部は、農林水産業基盤整備事業費に15億8100万円を要求。農林水産業の生産基盤及び農山漁村地域の整備を実施する。
京都フードテック構想(仮称)検討費に200万円を要求。京都ならではのフードテックにより様々な課題を解決するため、「京都フードテック構想(仮称)」を策定する。
「京の木」循環利用総合対策事業費に8000万円を要求。川上から川下までの連携による府内産木材の安定した需給体制の構築など、林業・木材産業の振興による森林資源の循環利用を推進する。
建設交通部は、公共事業費に47億3400万円を要求。ヒト・モノの交流を支える基盤整備に要する経費に充てる。
単独公共事業費に20億円を要求。府民生活を支える道路のきめ細やかな小規模改良事業等を実施する。
府営住宅城南団地整備事業費に4400万円を要求。府営住宅城南団地(城陽市)建替のため、測量・基本設計等を実施する。
京都舞鶴港前島ふ頭旅客ターミナル建替調査費に3000万円を要求。旅客ターミナル建替のため、民間活力による建替事業の検討及び基本設計を実施する。
建設業生産性向上プロジェクト事業費に900万円を要求。生産性向上のため、産学官連携の建設DX推進プラットフォームの設置及び三次元データを活用・共有するシステムの構築に向けた検討を実施する。
京都丹後鉄道支援費に3600万円を要求。新型コロナウイルス感染症の影響により利用者が激減している京都丹後鉄道の安全・安定した運行を確保するため、沿線自治体と協調し、特急車両の更新及び京都丹後鉄道への運行支援を実施する。
駅周辺にぎわいづくり推進事業費に300万円を要求。持続可能で魅力ある地域社会の実現に不可欠な公共交通の維持及び改善を図るため、駅周辺の賑わいの創出や地域外との交流促進などに取り組む市町村を支援する。
教育委員会は、府立学校教育環境整備事業費に1億7000万円を要求。府立学校における空調整備を促進するため、空調改修工事に係る設計及び工事を実施する。
歴史的建造物等保存伝承事業費に1億9700万円を要求。文化財を後世に継承するため、建造物の保存修理や文化財の維持管理等に要する経費を助成する。
丹後郷土資料館整備推進費に300万円を要求。府立丹後郷土資料館について、丹後地域の歴史・文化・観光の拠点施設となる博物館を目指し、リニューアル整備を推進する。
京の史跡・歴史遺産活用整備事業費に2700万円を要求。史跡「恭仁宮跡」を拠点とした府南部エリアの活性化に向け、活用整備の可能性分析や特別史跡昇格を目指した価値付けを実施する。
警察本部は、舞鶴警察署建設計画費に100万円を要求。施設の老朽化が著しく耐震性も不足している舞鶴警察署を早期に建替整備するための基本計画を策定する。