東邦ガス(名古屋市熱田区桜田町19ノ18)は、知多市にある同社知多緑浜工場内に、同社では最大規模となる水素製造プラントを建設する。投資額については「非公表」としているものの、数十億円規模となる見通しだ。完成は2024年を想定。施工者などの詳細は「未定」としている。
新プラントの水素製造能力は、燃料電気自動車約340台への充填(じゅうてん)に相当する、1日当たり約1・7d。天然ガスを原料とした水素製造プラントの他、水素製造時に発生する二酸化炭素を分離回収・利用する設備の導入も計画している。
また、同社は「今後の水素需要の拡大に合わせ、水素プラントの規模を拡充していきたい」としており、当面の目標として「1日当たり5dの製造能力をめど」とした。具体的な整備スケジュールは未定だが、新プラント整備後も製造能力の拡充を図る考えだ。将来的には知多緑浜工場を、海外から水素を輸入する受け入れ拠点とする考えも示している。
知多緑浜工場の場所は、知多市緑浜町1。建設地や施設規模の詳細については、検討中として回答を控えた。
同社は22〜25年度の中期経営計画の中で、水素をガスや電気と並ぶ「エネルギーの軸」として位置付けている。今回の水素製造プラント建設によって、他社に先駆けて水素サプライチェーンの構築を図り、中部圏における優位性を確保したい考え。
提供:建通新聞社