金沢市議会市民福祉常任委員会が23日開かれ、市側は昨年度に実施した市立保育所の移転にかかる適地調査の結果を報告した。現在、土砂災害などの恐れがある危険区域に立地する薬師谷と双葉の2保育所は、市有地の「森本こどもグラウンド」を最適な移転候補地に挙げた。一方、周辺が道路に面し危険な交通事情にある三馬と矢木の2保育所の移転候補地については、「公有地はなし」との結果を示した。
調査は市立保育所再整備方針に基づき、移転が必要とされた4保育所について、将来の保育需要および移転候補地の検討を行った。候補地の選定にあっては各保育所が立地、または隣接する小学校区内の市有地をはじめ、他の公有地や民有地も含めて検討した。
候補地の敷地面積は2000平方メートル以上を条件とし、土地取得にかかる費用対効果も考慮した。土砂災害警戒区域や浸水想定区域、交通量の多い幹線道路沿いなどに位置する敷地は除いた。
市によると、薬師谷(不動寺小校区)と双葉(森本小校区)は隣接する校区にあるため、同じ候補地になったという。公有地の候補地がなかった三馬と矢木については引き続き検討する。
市は今回の報告内容について、あくまで適地調査の結果としており、今後、施設ごとに個別整備計画を策定し、移転に着手していくとしている。