県南部土木事務所は、守山市新庄町地先に架かる「新庄大橋」の耐震と補強工事を計画しており、昨年度末までに設計業務を完了している。今後は、順調にいけば9月ごろに工事発注し、11月頃の着工を目指す。工期については複数年を見込んでいる。
対象となる「新庄大橋」は、昭和52年に架橋された橋台2基・橋脚6基を備える橋長326・7b、幅10・5bの鋼橋。径間は7径間あり、上部工形式は単純桁型式鋼橋、下部工形式は橋台が半重力式橋台、橋脚がT型橋脚。今回の耐震工事では、下部工については、周りに鉄筋を立てコンクリートを打ち込むことで、地震に対抗する強度を上げる「橋脚巻立て工」を実施する。そのことから同事務所は、国と協議を進めた結果と河川の状況から、巻立て工を実施する際に、大型の土のうを設置し、河川をしめ切って施工する考え。
上部工の耐震補強については、一般的な橋梁の落橋防止構造の一つで、地震時に橋梁上部工が落下することを防ぐだけでなく、地震時の衝撃を確実に緩和できる落橋防止構造のシステムの設置や、上部の桁のひび補修、損傷している支承の補修または取替えなどを実施する。また既設の高欄、防護柵の高さ、補修や取替えなどを設計の中で検討した結果、各基準を満たしているため更新せずに既設のまま使用する。
また同事務所は、5年に一度行われる法令点検に基づき、16年(平成28年)「新庄大橋」の橋梁点検を行った結果、同橋の耐震補強が必要と判断したため、今年度、その詳細設計に取り掛かっている。
なお、施工を進める間、車道の対応は現段階では仮橋などの設置の予定はなく、通行規制で進める考え。
提供:滋賀産業新聞