県中部総合事務所農林局は農村地域防災減災事業の一環で、今年度から松谷第3ため池整備の改修工事に着手する。今夏に工事用道路。今冬には大掛かりな本体工事を発注する見通し。
琴浦町松谷の松谷第3ため池は、直列ため池の最下流ため池で堤長94b、堤高15bの均一型土堰堤。これまでに、余裕高や耐震性能が不足していることから、2016〜17年度に応急措置をとったが依然として基準値を超える漏水が確認されている。また、左岸側の洪水吐は流下能力が不足し、豪雨時には決壊の危険性があり、決壊すれば下流の集落に甚大な被害が想定されるため、緊急整備が望まれていた。今年度から総事業費約4億円を投じて、改修工事に着手する。計画では、前刃金工法により堤体の安定性を確保し、洪水吐は流入部幅を広げることで能力を約3倍に向上させる。
今年度発注予定の工事は、盛土工5000立方b、洪水吐工、取水施設工、仮設工と工事用道路の整備。
工事用道路整備は7月ごろに発注する見通しで、概算工事費6200万円。また、1工区を土木一般A級向けに12月ごろ発注する予定で、概算工事費は1億9500万円を見込んでいる。
日刊建設工業新聞