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北陸工業新聞社
2022/05/20

【石川】この人に聞く/ピックアップいしかわ2022/「地元とよりよい国土交通行政を」/安全安心な県土づくりへ全力/北陸地方整備局金沢河川国道事務所長/桑島正樹氏

 「就任のあいさつ回りをする中で国土交通行政に対する期待感を強く感じた。梯川の流域治水をはじめ地元と力を合わせて安全安心な県土づくりに努めていく」と決意を語るのは4月の国土交通省人事異動で北陸地方整備局金沢河川国道事務所長に就任した桑島正樹氏。
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 北海道生まれ、北海道育ちの道産子。青函トンネルや本州四国連絡橋といった大型土木工事に憧れ、北海道大学大学院を経て1993年に北海道開発庁(当時)へ入庁。道外では国交省本省や近畿地方整備局での勤務経験はあるが、北陸地方整備局管内での勤務は今回が初めてといい、「約30年前、学生時代に学会出席のため金沢市を訪れたことがあるが、当時と比べると、北陸新幹線が開通するなどインフラの整備が進んだ感がある。石川は海、山、川、平野、半島、離島と日本の自然環境の縮図のようだし、歴史あるまちなみ、豊かな自然と開発のバランスがとれている」との印象で、「金沢河川国道事務所は県内の治水、道路の直轄事業を1事務所で担っており、その責任は重大」といい、管内における梯川、手取川の治水対策、石川海岸侵食対策、白山砂防・地すべり対策、金沢市における東部環状道路、国道8号海側幹線、能越自動車道、福井・富山県境における防災事業などの進ちょくに全力を尽くす覚悟だ。
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 開発庁入庁3年後の1996年には、開通を2年後に控えた室蘭港の湾口に架かる東日本最大の吊り橋「白鳥大橋」(全長1380メートル、1998年完成)の架橋事業に携わる。「当時、関係機関との協議にあたったが、地元の悲願であったビッグプロジェクトに携われたことはいい思い出。15年ぶりに室蘭開発建設部に戻った際には白鳥大橋が市民の重要な道路として利用されていることがうれしかった」という。
 18年9月6日、開発局建設部道路建設課長時代には北海道胆振東部地震に伴う道全域のブラックアウト(大規模停電)を経験。前職の開発局事業振興部調整官では防災を担当し日本海溝・千島海溝沿い巨大地震・津波への対応力向上に努めるなど、防災への思い入れは人一倍強い。
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 くわじま・まさき 北海道大学・北海道大学大学院を修了後、当時の北海道開発庁入庁。主に計画畑を歩む。国土交通省離島振興課長補佐、北海道開発局道路建設課長など歴任。家族を札幌市に残しての単身赴任。趣味はジョギング。54歳。

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