建設新聞社
2022/05/18
【東北・山形】沼田・丸充JVが落札/東北農林専門職大学の建築工事
山形県農林水産部は、東北では初となる農林業の専門職大学「東北農林専門職大学(仮称)」の建築工事を13日に開札した結果、1落の19億5000万円で沼田建設・丸充建設JVの落札を決めた。評価値は0・683(技術点=133・25)。予定価格は20億4920万円。調査基準価格は19億2483万円。
入札参加者は、同JVと升川建設・新庄・鈴木・柴田組JVの2JV。
山形県は、農林業の従事者の高齢化や減少、農業構造の国際化やグローバル化などの課題に対応していくことができる農林業の高度人材育成を図るため、新庄市角沢地内の県立農林大学校の敷地内に東北農林専門職大学の設置を計画している。開学は2024年4月を予定。
本間利雄設計事務所が担当した実施設計によると、旧学生寮跡地に、RC造4階建て、延べ4946・50平方bの教育・研究棟(高層棟)、S造2階建て、延べ2213・86平方bの交流棟(低層棟)の2棟から成る新校舎を整備する。
教育・研究棟の内部は、1〜2階に演習室、講義室など学生向けの教室や職員室や会議室など事務関係の諸室を配置。3〜4階は教員研究室やゼミ室などをメーンに整備する。
交流棟は、1階に170席を有する食堂や売店、2階に図書室を設けるほか、1階から2階を吹き抜けとし、収容人数300人規模の大講義室を配置する。食堂や図書館、大講義室は地域住民も利用できる。両棟は渡り廊下で結ぶ計画だ。
今回の工事は、両棟の建築工事一式。施設整備に当たっては、高等教育機関としてふさわしいアカデミックな風合いを備え、創造的知性と豊かな人間性を育む施設を目指す。
豪雪地帯である最上地域の気象条件を考慮した構造形式を基本とし、多雪期の積雪・落雪に対する除雪作業の省力化などに配慮した計画とするほか、交流棟の内装に県産木材を積極的に活用する方針。
主要な建築部材や建築設備などについては、耐久性の向上や経済性に配慮した施設を目指す。工期は23年12月22日まで。
このほかの工事については、今月中にも電気設備工事、空調設備工事、衛生設備工事をそれぞれ発注する。7月ごろに着工する予定だ。
提供:建設新聞社