京都市は、左京区の錦林市営住宅について、団地再生計画(住棟建替え方針)に基づき、既存住棟等を解体した跡地に集約した更新棟を2棟建設するとともに、住棟等の集約で生じる用地を活用予定エリアとして創出する。
昭和38年7月設置の錦林団地(左京区鹿ケ谷高岸町、永観堂西町)は、入居者の周辺棟への移転後、現在の地域コミュニティを維持することを考慮して既存のK1棟に隣接し、現在の団地内の地域動線である東西南北のコミュニティストリート沿いである敷地(5〜7号棟、9号棟、10号棟、錦林診療所跡地)に更新棟2棟(K1棟以外の住棟を全棟集約)を建設する。またK1棟に面する位置にエントランス広場、東側の公園に面する位置に集会所を整備し、地域コミュニティの活性化を図る。
更新棟に浴室を整備するため、更新棟への移転後に、錦林浴場は廃止し、除却を予定。市営住宅エリア内の他の公共施設は、民間の錦林保育園を除き、錦林診療所、左京東部いきいき市民活動センター及び高齢者ふれあいサロンの除却を予定。
高岸南公園については、コミュニティストリートと人の往来のある鹿ケ谷通に面した敷地(9号棟、10号棟、錦林浴場跡地)に移設整備し、地域の顔となる空間を創出する。
活用予定エリアについて、11〜13号棟、17号棟、20〜22号棟、高岸南公園跡地は、一団で約6100uの土地面積で形状も長方形に近く、白川通に面している。医療系や福祉系施設の誘致を想定する。
既存棟は、RC造の5号棟(延712・06u)、9号棟(延1068・48u)、10号棟(延1068・48u)、11号棟(延428・26u)、12号棟(延428・26u)、6号棟(延859・26u)、店舗付・7号棟(延712・06u)、13号棟(延757・41u)、17号棟(延1005・44u)、店舗付・16号棟(延1003・21u)、18号棟(延1609・11u/新耐震)、19号棟(延966・87u/新耐震)、20号棟(延419・22u/新耐震)、21号棟(延419・22u/新耐震)、22号棟(延279・48u/新耐震)、K1号棟(延2953・91u/新耐震)などで、建物全体で延1万4733・32u。
敷地面積は2万1673・39uで、用途地域は第1種中高層住居専用地域(建ぺい率60%(40%。風致地区による)、容積率200%/風致地区第5種地域、15m第1種高度地区)。
市は12日、更新棟2棟の基本・実施設計、既存棟等を解体する解体撤去工事の実施設計を委託する業務を一般競争入札で公告。6月8日に開札し、担当業者を決める。設計工期は令和6年3月31日まで。
更新棟となる新K2号棟(仮称)は、RC造4階建、延約2300u、新K3号棟(仮称)はRC造3階建、延約2000uで計画している。解体対象は5号棟から7号棟、9号棟、10号棟、第三駐車場、錦林診療所。
なお、令和3年度に団地再生事業(錦林市営住宅)道路整備測量・設計業務について、和田測量設計事務所(京都市右京区)で実施。