建通新聞社(神奈川)
2022/05/12
【神奈川】県内の21年度大規模計画 倉庫建設が活発
2021年度、神奈川県内の市町に合計で878件の中高層建築計画の届け出が提出された。そのうち、最も大規模な計画はESR幸浦2特定目的会社による延べ床面積約19万平方bの物流施設「(仮称)ESR横浜幸浦ディストリビューションセンター2新築工事」(横浜市金沢区)だった。10位までを見ると、倉庫の新築計画7件がランクイン。20年度に10件中8件を占めたのに続き、EC(電子商取引)の拡大を背景に物流施設の建設が活発だ。21年度、20年度の10位までの計画は表の通り。(建通新聞社調べ)
倉庫の大規模計画、22年度は内陸部で目立つ
10位までに入った7件の倉庫新築計画を建設地別に見ると、1位と8位の物件を除き、座間市が2件、愛川町、相模原市、厚木市が各1件となり、5件が内陸部の計画となった。20年度にはESRが横浜市と川崎市で各1件、総延べ床面積約54平方bを開発、大和ハウス工業が横浜市内で3件、総延べ床面積約33平方bを開発するなど都市部に近い地域の計画が多かったが、21年度は郊外の開発が目立ち、対照的な結果となった。
施主別では三菱地所が、単独事業の「ロジクロス座間」に加え、日本生命保険との共同開発の「(仮称)相模原市中央区淵野辺プロジェクト」の2件を計画。延べ床面積の合計は約35万平方bに上る。20年度に続いてランクインしたのはESRと三井不動産、住友商事の3社。各社が県内での開発に積極的な姿勢を見せている。
共同住宅はトップ10入らず
その他の用途では、6位の「(仮称)横浜市旧市庁舎街区活用事業新築等工事」、7位の「東芝研究開発センター研究開発新棟(仮称)建設計画」、10位の「(仮称)Bosch Fusion Project」とも事務所が主用途の一つとなっている。
共同住宅は届け出の数が878件中524件と半数以上を占めるものの、10位までに1件も入らなかった。共同住宅で最も大規模な計画は、積水ハウスの「(仮称)中原区今井西町計画新築工事」で、延べ床面積は2万4192平方bだった。 提供:建通新聞社