阿久根市は道の駅「サンセット牛之浜景勝地」の整備に向け、試算額30億円規模の総事業費など盛り込んだ基本計画案を27日、明らかにした。温浴施設も併せて整備する場合は約10億円を追加する見込み。建設予定地が南九州西回り自動車道に接道することから、その進捗に応じた整備となる。発注時期などの具体的なスケジュールは今後、詰めていく構え。
建設予定地は、大川地区の県指定文化財「名勝牛之浜海岸」に隣接する国道3号沿線の丘陵部。南九州西回り自動車道大川IC(仮称)にも接道する予定となっており、1・2路線のいずれかでアクセスを見込む。敷地面積は約1万5000uを想定。大・小型駐車場など整備する計画で、このうち地域振興施設は北側敷地へ配置する考え。内部は物販、市民交流スペースや子育て支援にプレイルームなど整備するほか、飲食・休憩スペース等を海側へ配置する見通し。温浴施設を含む施設規模は2500uほどを構想する。
基本計画策定の受託候補者は20年度、八千代エンジニヤリングを選定。約30億円の概算事業費を想定し、内訳は@測量・地質調査と建築・土木設計が2億3360万円A造成が8億5760万円B地域振興・トイレなど建築が11億7900万円C外構・駐車場など土木が6億3250万円−など。温浴施設も併設する場合は10.6億円の追加費用を見込む。
整備は大川IC(仮称)を含む阿久根川内道路の工事進捗に応じて進める計画で、発注時期などは今後決めていく。
各事業期間(公設民営の場合)は、造成・基盤整備の予備設計が1年程度、その詳細設計が1年半程度。建築物に関する基本・実施設計がそれぞれ1年程度、用地調査および用地買収が2年程度、工事が2年半〜3年程度を想定している。
製造・観光業など幅広く関連産業の振興を図り、緊急時における地域防災拠点としての機能を持つ施設を目指す。「みどこい溢れる南九州西岸を楽しみ、元気になり地域がつながる道の駅」が整備コンセプト。原案は、今後開催予定の整備促進協議会で報告し、承認を求めたい考え。