鹿児島市水道局は、いずれも2022〜31年度を事業期間とする上下水道ビジョンと第2期上下水道事業経営計画に掲げる基本目標や施策を実現するための中期財政計画を策定した。期間は24年度まで。水道管路の更新に関して、3カ年で57億円規模の計画額を見込むほか、水道施設の更新等にも約39億円を充てたい考えだ。
老朽化した配水管の布設替えなど想定する水道管路の更新は、各年度2万3000m余りの施工を予定。地域水需要への対応や土地区画整理の区域内で進捗に応じて進める配水管整備(25億6870万円)は、22年度1万1620m、23年度9915m、24年度9005mの延長を想定する。
水道施設の更新・長寿命化は22年度、河頭浄水場の電気設備更新や野頭配水池の改良など計画。23年度で影原水源地の改良等、24年度に滝之神浄水場の電気設備更新、慈眼寺配水池の改良なども推進する方針を固めている。施設等の整備拡充(17億9763万円)をみると、22年度に紫原第三配水池の増設、瀬々串第二2号送水管の新設など着手する構えだ。
河頭浄水場の甲系統浄水施設についても、老朽化進行や耐震性が劣る現状を受けて更新を行う見通し。22年度で用地購入を進めるほか、23年度までかけてPPP/PFI導入可能性調査を推進するスケジュール案を打ち出している。
汚水管路事業をみると、22年度に幹線580mはじめ枝線3800mの整備を構想。23、24年度は枝線を対象とし、想定延長はそれぞれ4100m、4250mとなる。施設改築や他事業に伴う汚水管の移設も予定し、22年度6282m、23年度5961m、24年度6493mと計画する。
雨水施設に関しては22年度、谷山第三地区の4号水路や荒田川3号の整備など進めるほか、下水道ストックマネジメント計画に基づく改築(316m)を行う予定。上下水道ともに省エネルギー対策の推進も見込み、22年度は平川浄水場の送水ポンプや南部処理場脱水機設備の更新を予定している。