日本工業経済新聞社(群馬)
2022/04/26
【群馬】太田市は南中で給食室の改修工事
太田市が進める小中学校給食室の建て替え事業で、2022年度は南中学校(高林北町955−1)を対象に工事を計画している。このほど工事発注方式を建築、電気、管による3分離の一般競争入札で、上半期中に公告することを明らかにした。設計業務は21年度にオコノギアーキテクトオフィス(太田市)が担当している。当初予算で中学校給食経費の工事費に2億1641万4000円を計上している。
事業は既存の給食室が老朽化しているために計画。建設予定地は現在の給食室付近で、規模はS造平屋、床面積約350u。同中の敷地面積は2万8377uとなる。提供する給食は850食を予定。既存の給食室はS造平屋、床面積175uの規模となっている。
現段階では建築工事に先行して解体工事も個別に発注、8月ごろに着手することが見込まれる。9月ごろから新築工事に移行し、23年3月までの期間で新築工事を実施するスケジュールとなっている。
新築を行う上での基本方針としては、学校給食衛生管理基準を踏まえた学校給食施設の整備を掲げている。衛生環境の整備では作業環境をドライシステムとし、内部の温度および湿度管理が適切に行える空調設備を備える。また、食物アレルギー対応や、児童ができるだけ短い距離で給食を運搬できる動線の確保も行う。このほか、快適な室内環境を確保するため、使用材料の適正な選択、換気、通風および採光の確保、結露防止や断熱化に加えて、保全業務が効果的に行われるように仕上げ材料の耐久性、耐汚染性および耐風・耐水性、容易な維持管理にも配慮する方針。
整備する部屋は◇調理室◇洗浄室◇検収室◇下処理室◇肉卵処理室◇食品保管庫◇配膳・下膳室◇準備室◇休憩室◇更衣室−。空調設備は配膳・下膳室および準備室以外全てに設置する。換気設備設置は全ての部屋が対象となる。
同市では継続的に老朽化する給食室を対象とした建て替えを進めており、実施計画では23、24年度も建て替えに向けた設計および工事費として、2億1000万円の事業費を算出している。対象校については検討中。なお、20年度は東中学校(飯塚町80)と薮塚本町南小学校(大原町2201−1)で建て替えを実施。東中学校は建築工事を石宝(太田市)、機械設備を日研(太田市)、電気設備を実電機工事(太田市)が担当。薮塚本町南小学校は建築工事を加藤建設興業(太田市)、機械設備をトーカイ(太田市)、電気設備をイズミ電機工業(太田市)が手掛けている。