鹿児島大学は、50年後を見据えたキャンパスキャンパスマスタープラン2022を策定した。「南九州から世界に羽ばたくグローカル教育研究拠点」を目指してハード面より支援。直近6年間で取り組むアクションプラン(行動計画)では郡元、桜ケ丘、下荒田の3キャンパスで改修優先建物22棟、取壊・建て替え検討25棟、改修検討建物21棟を挙げた。
マスタープランでは、建物の基本的なライフサイクルを80年程度(長寿命化型)としたことから、建て替え・取り壊しの機会を見据えて計画するため、50年後を将来像として示す。
郡元キャンパスの第1段階(22〜31年度)では教育研究施設で実習棟と実験棟の改修・建て替え、共通・交流施設のエネルギーセンター建て替え、情報基盤センター改修等を予定。
第2段階(32〜41年度)は教育研究施設建て替え、講堂施設や図書館、附属学校(幼)等を改修、第3段階(42〜51年度)は教育研究施設の改修や建て替えを計画している、
第4段階(52〜61年度)は共通・交流施設の体育館、講義棟・課外活動棟の建て替え、第5段階(62〜71年度)はコンベンション施設や情報基盤センター、講義棟等の建て替えを想定している。
行動計画では築後25年が経過し、機能劣化している建物を改修検討建物とし、経年40年以上を改修優先建物に設定。長寿命化が困難な建物や小規模建物(500u未満)は、施設総量の最適化を図る観点から、取り壊し・集約等について検討。
主な改修優先建物は、文系研究棟(RC造6階3049u)や化学生命工学棟(同4階2747u)、学術情報基盤センター(同4階2347u)、共同利用棟(同4階1989u)、第1講義棟(同3階1859u)、法文学部2号館(同5階1538u)―など11棟を見込む。
■桜ケ丘キャンパス
看護師宿舎建替え
桜ケ丘キャンパスでの行動計画をみると、病院再整備に伴うロータリーや駐車場等を整備。改修優先建物は医歯学総合研究科棟1(RC造9階1万1349u)や附属病院歯科診療棟・病棟(同5階8214u)、歯学部講義実習棟(同4階2915u)、桜ケ丘宿舎(同5階2693u)、救急集中治療棟(同4階2603u)―など7棟。
マスタープランの第1段階では看護師宿舎の建て替え、第2段階は共通・交流施設(講堂)改修、第3段階はエネルギーセンター取り壊し(機能集約)、保育施設建て替え、第4段階は居住施設(学生宿舎等)と教育研究施設、体育館の建て替え、第5段階が共通・交流施設の図書館や講義棟、食堂のほか、教育研究施設の建て替えを計画している。
■下荒田キャンパス
各宿舎の集約化検討
下荒田キャンパスのマスタープランのうち、第1段階は実験棟や共通・交流施設(エネルギーセンター等)の建て替え、第3段階は教育研究施設の建て替え、1号館を歴史資源として活用、第4段階は教育研究施設、第5段階は共通・交流施設(食堂・課外活動)、実験棟の建て替えを予定。留学生や外国人研究者、職員の宿舎を唐湊キャンパスへ集約等を検討の検討を継続して進める。