日本工業経済新聞社(群馬)
2022/04/21
【群馬】渋川広域組合の消防設備整備計画
渋川地区広域市町村圏振興整備組合は、渋川広域消防署の各分署の再整備を進めている。2022年度は、東分署の建て替え工事を計画。資材価格の推移などをにらみつつ、発注時期を調整する。まとまり次第、補正予算で工事費を確保し、競争入札を行う。また、23年度以降の施工に向けて、西分署建て替えの実施設計にも取り組む。上半期中には競争入札を行う方針。加えて、旧南分署の解体工事が計画されている。
東分署(渋川市赤城町上三原田468−2)は、分署隣地への建て替えを計画している。施設はS造2階建て、延べ床面積約650u。建物内には事務局機能のほか、仮眠室やシャワー室、控え室などを設置する。仮眠室は個室化し、10部屋程度を用意する方針。車庫には水槽付きポンプ車1台、高規格救急車1台、連絡車1台の計3台を収容する。訓練塔は設置しない。実施設計は神山設計(前橋市)が手掛けた。
当初予算では工事費を確保しておらず、補正予算で計上する方針となっている。発注の具体的な時期は検討中。年度内の完成を目指していることから、早期の工事発注が望ましいとしているが、資材価格の高騰が先行きを不透明にしているという。また、施工監理を渋川市に依頼するため、人員確保に向けた調整も必要となる。これらの状況が整った段階で、入札手続きへ移行する。
発注方法も現状では未定。20年度に発注した南分署の建設工事は建築・電気・機械の3分離で、いずれも指名競争入札を採用している。渋川・北群馬郡の業者を指名した。東分署の工事も同様の方法で発注する可能性が高い。
23年度以降に建て替えを行う西分署(渋川市伊香保町伊香保558−4)は、実施設計に取り組む。当初予算で同委託料4767万円を計上している。年度内にまとめる方針で、作業期間を考慮すると上半期中にも競争入札による委託が見込まれる。委託方法は指名競争入札が濃厚。
同署は伊香保ロープウェイ不如帰駅の周辺、伊香保バスターミナル前に立地。21年度に基本調査業務を三陽技術コンサルタンツ(前橋市)が行っている。
建て替えが完了した南分署については、旧分署の解体工事を実施する。建物はRC造2階建て、延べ床面積354・34u。アスベストの含有は確認されていない。当初予算には同工事費1766万6000円を計上している。
旧分署は借地となっており、受益地である吉岡町と榛東村が、地権者と返還に向けた調整を行っているところ。これらの調整や東分署建設工事などを考慮して、発注時期を調整する。4カ月程度の工期を見込んでいる。同工事も指名競争入札で発注する見通し。