大津市企業局は、真野浄水場と新瀬田浄水場の改良事業について、2浄水場の更新・運転維持管理業務を含めた一体発注によるPFI(公共資金調達)方式で行う。
今後のスケジュールは、実施方針を7月にも公表し、秋頃に事業者を公募。23年度に事業者の選定・契約締結、事業期間は24年度からの15年間で進めていく。
真野浄水場は、他浄水場からの応援給水が困難であることから、新たな施設を施設拡張用地に設置して、設備更新と耐震補強工事を行い、浄水処理施設更新工事は▽活性炭接触池更新改良、▽ろ過池設備更新改良、▽浄水場配管更新、▽沈澱池設備更新改良。機械・電気設備更新工事は▽中央監視装置更新改良、▽薬品注入設備更新改良、▽受変電設備更新改良。排水処理施設耐震補強工事は、濃縮槽更新改良を予定。
新瀬田浄水場については、膳所浄水場での浄水処理量を増量することで、既存設備の一部を休止して耐震化及び設備更新を実施し、新瀬田浄水場耐震補強工事として、▽沈殿池耐震化(機械設備の更新含む)、▽ろ過池耐震化(機械設備の更新含む)、▽活性炭接触池耐震化(機械設備の更新含む)を予定している。
また、八屋戸浄水場及び膳所浄水場の廃止目標年度を、真野浄水場及び新瀬田浄水場の施設等の整備期限として想定し、真野浄水場整備は30年度末まで、新瀬田浄水場更新は32年度末の完了を予定し、真野浄水場の既設浄水系統については、事業期間内に撤去する。
同市では、今後の水道事業を取り巻く経営環境に対応し、安定的かつ効果的な事業運営を実現するため、今後の浄水場更新事業と運転管理業務について、民間事業者の創意工夫を最大限に発揮する官民連携が好ましい―としている。湖都大津・新水道ビジョンにおいては、32年度までに水道システムの再構築を実施していくため、浄水場の更新・廃止など、多数の大規模工事等を並行して実施し、運転管理業務を継続しつつ、実施するためには現体制の強化が必要となっている。
提供:滋賀産業新聞