君津市は、旧秋元小学校の活用による「清和地区拠点施設整備工事」を議会案件として年度内に発注する。事業費については、当初予算に総額8億8631万1000円の2か年継続費を設定した。基本・実施設計は荒井設計事務所が担当しており、8月末までに実施設計を取りまとめる予定。当初、拠点施設のうち保育園を先行して2023年4月に開園し、そのほかについては順次、供用を開始していく方針だったが、事業スケジュールに5か月程度の遅れが生じていることから先延ばしとなることも考えられる。
継続費の年割額は22年度2億6589万4000円、23年度6億2041万7000円。
旧秋元小学校は、西粟倉35の敷地面積1万5475uに所在。秋元小学校と三島小学校の統合による清和小学校の開校に伴い、20年4月に遊休施設となった。
20年度に基本構想、21年度には基本計画を策定した。策定業務は、いずれも荒井設計事務所が手掛けた。
基本計画に基づき、RC造3階建て、延べ床面積1983uの管理教室棟と、S造平屋、床面積594uの屋内運動場などを対象に改修を実施。公共施設の再配置先行モデルとして、行政センター機能、公民館機能、定員20人の保育園機能、避難所機能を複合化するとともに、地域活力創造機能を併設する。
さらに、既存プールを解体し、跡地に園庭を整備。また、調理室・検収室・食品庫・更衣室からなる調理室棟を増築する。
そのほか、敷地の一部を利用し、隣接する市道を拡幅する方針。拡幅工事は拠点施設整備工事と並行して進める見込み。
管理教室棟について▽1階=玄関、エントランスホール、窓口および事務室、情報発信コーナー、保育園、カフェ等飲食機能、マルシェ等販売可能スペース、図工室など▽2階=ロビー兼図書コーナー、多目的室、倉庫など▽3階=多目的ホール、スタジオ、和室、クッキングスタジオ、レンタルオフィス・コワーキングスペースなど――を想定していた。
避難所機能として、屋内運動場を避難者の受け入れに活用。特別な配慮が必要な避難者などは、管理教室棟の一部で受け入れる。管理教室棟2階多目的室は、緊急時に地区拠点班が活動できるようにする。
拠点施設の管理運営に関しては、機能に応じて公営のほか、指定管理者制度の導入など民間活力の導入も検討する。