半導体受託生産最大手・台湾積体電路製造(TSMC)の子会社「ジャパン・アドバンスト・セミコンダクター・マニュファクチャリング」(JASM、熊本市)と菊陽町は19日、熊本市で立地協定を締結した。2024年12月の生産開始に向けて、国内初の新工場建設が本格スタートする。
新工場は、ソニーグループ、デンソーと共同で菊陽町の第二原水工業団地(約21・3f)に建設。家電や自動車などの半導体を製造し、月間5万5000枚(300_ウエハー換算)の生産能力を確保する。投資額は約9800億円。新設に伴い約1700人の雇用を予定している。
建設する施設は、建築面積7万2208平方bで、工場棟やオフィス棟などの複数棟で構成予定。昨年夏から鹿島建設で造成工事が進められている。
熊本テルサであった協定調印式では、蒲島郁夫知事の立ち会いのもと、JASMの堀田祐一社長、菊陽町の後藤三雄町長が出席し、協定書に署名した。
堀田社長は「日本は、安定した需要が見込める顧客をはじめ、世界的に有力な半導体設備メーカー・材料メーカーのほか、優秀な人材も多く、サプライチェーン上のメリットが大きい。将来、九州、熊本が世界における一大半導体生産地域になる可能性がある」と期待した。
後藤町長は「町として必要な施策をスピード感を持って実施し、また、国内外から大きな注目を集める工場の重要性等を町民にも知ってもらえるよう、町として歓迎ムードをつくっていきたい」と述べた。
蒲島知事は「国の経済安全保障の一翼を担うビッグチャンス。様々な企業や人材が集い、熊本から日本の未来を築く技術やビジネスが生まれ、世界をリードすることが夢だ」と挨拶した。
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