日本工業経済新聞社(群馬)
2022/04/19
【群馬】神流町は小平地内で吊り橋新設工事やフォレストベース整備工事を計画
神流町は小平地内で新設を計画している吊り橋の設計業務について、第1四半期の委託へ準備を進めている。設計委託料には1782万円を見込んでおり、これから補正予算で委託料を確保する見通し。吊り橋の橋長は約50mを想定する。加えて、吊り橋の先にはイベントエリアや体験エリアなどを備えるフォレストベースの整備も計画。工事はどちらも年度内の発注を目指している。工事費は当初予算で1・6億円を充てた。
吊り橋とフォレストベースの整備は、地方創生推進交付金(横展開タイプ)を活用し行う。当初予算で吊り橋新設工事費とフォレストベース整備工事費を合算して、1億6200万円を確保している。整備は◇町産材の販路拡大戦略を構築し稼ぐ林業の基盤整備◇森林の適切な管理促進や調査研究による最適な利用方法の開拓◇快適な森林空間の魅力を提供し、森林とふれ合える場所の提供−により町産材の価値を高め、新たな循環型林業を構築することで、安定的かつ持続可能な力強い産業に成長させることを目的に行う。
吊り橋は神流川を跨ぎ、道の駅万葉の里(黒田742−1)の駐車場と対岸側に整備を計画しているフォレストベースを結ぶ橋長約50m、幅員約1・5mの鋼橋を想定。吊り橋の橋長や幅員、構造など詳細は設計で検討する。
吊り橋を新設することで、急峻な地形を生かした一体的なゾーンが形成され、景観的、心理的シンボルとなり、ランドマーク施設として位置付けたい考え。
フォレストベースは木工体験や薪割り、炭焼き体験などを行えるイベントエリアや木育、火育、森林浴などの自然学習、森林療法などの体験エリアを設置する。このほか、木材生産者、木材加工業者、大工などの林業従事者などと都市部との学習機会を通じた交流の場などで使用する交流エリア、町産材のスギ、ヒノキのPRや町民意識醸成のための情報発信などを行う情報発信エリアを整備する。また、フォレストベースで見て・触れた町産材のスギやヒノキを使用した製品を万葉の里で販売し、木材の消費拡大につなげたい考え。詳細はこれから設計で検討する。
なお、整備予定地には町産材のスギやヒノキを使用して建設した五重塔があり、五重塔建設に当たり、すでに皆伐事業や土地造成、作業道の開設が完了している。