大阪府と大阪市は4月14日、第6回副首都推進本部会議を開き、新大阪駅周辺地域のまちづくり方針2022(案)を公表した。4月下旬にパブリックコメントを募集し、速やかに方針を策定する予定だ。方針の策定後、都市再生緊急整備地域区域素案などの作成、国に同地域指定の申請を行う。指定を受けた後、都市計画決定など民間都市開発を誘導する手続きを行い、具体的なまちづくりに着手する。
まちづくりの方針としてまず、民間都市開発の機運が高まる“新大阪駅エリア”の計画に着手。先行する民間都市開発プロジェクトと、リニア中央新幹線・北陸新幹線「新駅」の位置が示されるなどのタイミングを踏まえた新駅関連プロジェクトを進める。駅から500b圏域で、駅とまちが一体となる空間づくり(ハード整備)を行う。
新駅位置を踏まえて検討を具体化する新駅関連プロジェクトでは、高速バスの拠点化に向けた新大阪駅の多層化の他、駅3階の南北通路から多方面に駅や交通結節施設、民間都市開発ビルの低層部とを一体的な空間として動線を確保することなどを検討。
さらに0・5f〜1f規模以上の大規模交流施設を整備する他、新大阪連絡線の新駅と新大阪駅の北西部に設ける駅ビルの整備を合わせて一体的にエリアの価値を向上する機能を導入する。
この他のエリアについては、十三駅エリアで新大阪連絡線の新駅位置の方向性を踏まえたエリア計画作成に向けた検討、淡路駅エリアで阪急千里線・京都線の高架化や柴島浄水場のダウンサイジングの時期を踏まえたエリア計画作成に向けた検討を進める。今後、新大阪エリアを含めた3エリアを連携させながらまちづくりを進め、広域交通ターミナルのまちとして全体構想の実現に向けて取り組む。
提供:建通新聞社